新型コロナ最前線で感染した看護師 アパート退去を命じられる
ひとりでも多くの患者を救いたい。その一心で働いていた看護師が新型コロナウイルスに感染し、思いもよらぬ仕打ちを受けた。
新型コロナウイルスの感染者があふれる病院で働き、ひとりでも多くの患者さんに寄り添いたい。それだけを願い都会の病院で働き始めた看護師が、住んでいたアパートから追い出された。
■新型コロナ最前線へ
スペインで暮らす看護師クララ・サラノさん(31)は、新型コロナウイルス感染症の拡大が深刻なマドリードの病院、つまり最前線で働くという勇気ある決断を下した。
クララさんは3月11日にマドリードに到着。複数のルームメイトが暮らすアパートに移り、その翌日に新型コロナ感染症病棟で働き始めた。しかしわずか1週間後、体調の異変に気付いたという。
■自覚症状
胸部を圧迫されるような感覚に驚いたクララさんだが、多くの重症患者が押し寄せるなか必死に働いていたこともあり、最初のうちは「緊張と不安感のせいだろう」と考えていたそうだ。
「なぜか目も痛かった」がすぐに治まり、「熱・咳・呼吸困難といった症状も一切ありませんでした」と語っている。