緊急事態宣言出ても原宿の「ブラザー」たちがノリノリだった理由
緊急事態宣言から一夜明けた竹下通りを歩くと、店により対応が大きく変わっていた。
2020/04/13 06:45
新型コロナウイルス拡大を防ぐため、7日、東京都など7都府県に発令された緊急事態宣言。
外出自粛が呼びかけられている中、日頃、大勢の観光客や若者などで賑わう原宿・竹下通りを歩いてみると、お店により対応が分かれていた。
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■閑散とは言い難い
春の暖かな日差しが通りを照らした昼下がり。宣言翌日とあり、閑散としている…と思っていたが、老若男女問わず、幅広い世代の人々が歩いていた。
スーツを着た会社員、マスクを外しタピオカを飲む大学生、マスクなしで待ち合わせをしていたモデル風男性…。普段は前に進むことにすら苦労するこの時間帯、歩きやすくなるほど人は減っているが、決して閑散としているとは言い難い。
■対応分かれるファストフード店
JR原宿駅竹下口に近い、マクドナルド竹下通り店。休業しているのかと思い中を覗くと、お客同士の距離を空けつつも開店していた。同店では、通常の24時間営業を取りやめ、24時から5時までの時間帯を一時閉店する対応に踏み切っている。
同じく竹下口にあるロッテリアは、入口に「7日から未定の間、営業休止する」と張り紙を掲示。ファストフード店で対応は真っ二つに分かれていた。
■やっぱり「ブラザー」は待っていた
休業しているアパレルもある中、緊急事態宣言もどこ吹く風とノリノリ気分で接客しているお店があった。ヒップホップな服に身を包んだ大柄の外国人男性が客引きをする、通りを歩いたことがある人なら誰もが知る有名店だ。
儲かっているか聞くと、「ほかのお店開いてないから、その分儲かってるよ!」と陽気に話す男性。店の売り上げに熟知しているが店長ではなく、外国人観光客を呼び込むため、英語ができない店主の代わりに手伝っているバイトだという。
さらに「新型コロナウイルス怖くないのか」と聞くと「家賃50万円だから開けるしかないよ!」。開店を自粛したら売り上げゼロになり先がない。だから彼らは今日もノリノリで客引きを続けるしかなかったのだ。
休業補償が実現しない中、各店舗は経営を考え、対応に迫られていた。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)