「新型コロナで入院した母さんを家で待ちたい」 孝行息子を襲った悲劇
新型コロナウイルスに感染した母の退院を楽しみにしていた少年に、悲劇が起きた。
メキシコのある一家の母親が、新型コロナウイルスに感染してしまった。
家族が親せきの家に身を寄せたなか、子供のひとりである少年が「僕はこの家に残って母さんの退院を待つ」と決意。母の回復と帰宅を楽しみに待っていたというが、母との再会は果たせなかった。
■母を看病し続けた少年
メキシコで暮らしていたフアン・エドゥアルド君(14)は、家族思いの優しい少年だった。母アドリアナさん(37)が新型コロナウイルスに感染してからは、母の看病を担当。
じっと寄り添い回復を待っていたが、アドリアナさんの体調は悪化するばかりで、結局は入院することになってしまった。
■「母さんを待つ」と決意
入院が決まったアドリアナさんは、子供たちを親せきに預けて世話を頼んだ。
フアン君を除く3人の子供たちがそれぞれ親せき宅に身を寄せたものの、フアン君は「僕はこのまま自宅に残る」「母さんをこの家で待ってあげたい」と家族に伝え、家から離れようとしなかった。