国民民主・大塚耕平代表代行、政府のコロナ対策を批判 「家計支援規模は野党案の三分の一」
新型コロナによる経済や生活へのダメージに対して「総額108兆円」の経済対策が発表されたが、野党からは批判も。
安倍晋三首相による緊急事態宣言が発令されて9日で二日が経った。GDP20%にあたる108兆円規模の経済対策ということで首相は自信ありげだが、その中身に野党から疑問符が上がっている。
■岡田克也氏も批判
無所属フォーラムの岡田克也代表は、9日の記者懇談会で政府の緊急経済対策を批判。
「残念なのは世帯30万円の現金給付が私たちが主張していた一律10万円ではなく、自己申告制でかつ個人住民税非課税水準を基準に、減収額を2つのパターンで分けて給付の可否を決定するなど、複雑でわかりにくいこと」と語った。
窓口の混乱などにより現金が手に届くまでに時間がかかることを懸念し、「事業維持に困っている中小・小規模事業者(200万円)、個人事業主(100万円)に対する新たな給付金交付についても事業収入減少を条件とされていますが、その証明は簡単ではなさそうだ」と述べた。
■「30万円給付」のわかりづらさ
もっとも分かりにくいのが、対象となる世帯に給付される30万円だ。この基準に合う世帯は20%程度と言われ、煩雑な手続きがために諦める人が続出する心配があるのと、給付される時期が7月頃に伸びるのではないか…という懸念だ。
「一日でも補償が欲しい世帯・事業主はそれまで耐えられるか?」と岡田代表は疑問視する。
さらに、対象は単身者で言えば月収8万円を割らなければ対象にならない。月収17万円の単身サラリーマンが月収9万円になっても対象にならない。
フリーランスの場合は必要経費をのぞいて、年収35万円だと対象になる。つまり、月3万円。月収が7万円の人が3万円になっても対象にならない。月収20万円の人が7万円にまで落ちても対象にならない。
このように極めて複雑だから、岡田代表が「複雑でわかりにくい」制度と指弾するわけだ。