新型コロナ経済対策への反論が話題 「現場が求めるのは現金給付」を深掘りした

政府の的はずれな議論に、業界団体がド正論で対抗。現場にとって今一番必要なものとは…

2020/03/27 06:45

商品券
(laymul/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

新型コロナ不況を救う経済対策の議論が、熱を帯びてきている。そんな中、突如として出てきた「和牛商品券」や「お魚券」に関して、業界団体からは困惑の声も。しらべぇ取材班は、そうした団体などから詳しく話を聞いた。


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■スーパーマーケット協会の訴えとは…

その訴えをツイッターに投稿したのが、全国スーパーマーケット協会だ。

広報担当は、「今、現場が求めているのは、現金給付」と断言。「商品券を配ると言っている政治家たちは、現場のことを本当に分かっているのか」と訴える。

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■全国でレジ自動化の流れがあるため

2019年10月のスーパーマーケット協会年次統計調査によると、全国のスーパーマーケットの中で、セルフレジ(商品の登録・精算をすべて客が行う)を導入している割合が、11.4%。セミセルフレジ(商品のバーコードスキャンのみ店員が行い、精算は客自身が支払機を使って行う)を導入している割合が、57.9%。

こういったレジで商品券を使おうとすると、店員を呼ぶことになり、その分、時間がかかることになる。コロナウイルス感染拡大が懸念されているにもかかわらず、結果として、スーパーでの滞在時間が長くなってしまうのだ。


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■商品券は悪影響の懸念も

また、消費税増税の際に、各自治体が発行したプレミアム商品券は、消費者が使用した商品券を業者が、自治体で換金する必要があった。そのため、今、緊急に困っている業者が、その手間と換金されるまでのタイムラグに絶えられるのかといった懸念も出てくる。

商品だけが出て行って、お金はしばらく入って来ないと、運転資金が回らなくなる。

さらに、お魚券を発行した場合、「魚を使ったかまぼこ製品などは対象になるのか」といったと問い合わせを店側が受ける可能性も。「クレームやトラブルで、現場が疲弊する」といった心配を、スーパーマーケット協会がしているのだ。

「余計な手間がかかることをせずに、現金で配布してくれたほうが、よほどありがたい」と担当者は訴える。

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■お金を配ってそれを自由に使わせる