『100日後に死ぬワニ』最終話舞台のモデルか 東京都大田区・八景坂を直撃
ついに最終話を迎えた『100日後に死ぬワニ』だが、人気は衰えることを知らず、なお盛り上がりを見せている。
20日に最終回を迎え、全国のファンに衝撃を与えた漫画『100日後に死ぬワニ』。最後は4コマ漫画の枠に縛られないスタイルでの発表となったが、その分情報量も増えており、多くの読者が作者の意図を読み解こうと様々な考察を重ねている。
しらべぇ編集部では、最終回に登場した舞台のモデルになったと思われる地に向かってみた。
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■コマの中をよく見ると…
「100日目」では何かを感じたネズミが「迎えに行くわ」と宣言し、バイクに跨る。そして、桜舞い散る道路の写真を撮るシーンが印象的だ。
賢明な読者は既にご存知かと思うが、このシーンに登場する信号機には「百景坂交差点」という地名が書かれている。そこで記者(私)は東京都・大田区にある「八景坂」に足を運んでみた。最寄駅はJR「大森駅」である。
■探せど探せど…
大森駅の西口を出ると、目の前には「八景坂」が広がっていた。『八景坂ビル』など地名を引用した建物も見つかったが、坂を上ってみても下ってみても、「八景坂交差点」という標識は見つからなかった。
このまま歩いていても埒が明かないと判断し、『大田区 郷土博物館』に事情を聞いてみることに。
■新たなヒントを入手
担当の学芸員も『100日後に死ぬワニ』について知っていたようで、かなり親身になって話を聞いてくれた。
学芸員:「八景坂交差点」という地名はなく、「八景坂」というワードが入った標識等も残念ながらありません。大森駅の西口を出て目の前にある『天祖神社』の階段の最下段に、八景坂に関する紹介文がありますが、看板のような形で残っているのはこれくらいかと思います。
『100日後に死ぬワニ』の最終話に出てくるような桜が印象的な場所も心当たりはありませんが…ひょっとしたら八景坂を上って、池上通りの方にまで出れば桜が見られるかもしれません。
■八景坂付近を散策すると…
実際に池上通りの方面へと足を運んでみると、脇道に逸れれば桜の木を何本か確認することができたが、最終話のように一面の「桜景色」を見ることは難しいだろう。どうやら八景坂は「名前のモデルになっただけ」という説が濃厚のようだ。
しかし付近を歩いてみて感じたのは、古き良き下町が形として残っているということ。駅前開発の中で淘汰されていくような、アーケード下にある書店などがどこか懐かしく、ノスタルジーな気分に浸ることができる。
『100日後に死ぬワニ』に魅せられた読者は、八景坂周辺をふらりと歩き、ワニに思いをめぐらせてみてはどうだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)