毎年2000名が参加する食フェス「牛の睾丸食い」 新型コロナで中止に
各地で人気の食フェス。年に1度の開催を楽しみにしている人は多いが…。
新型コロナウイルスの感染が予想以上のスピードで広がりを見せているアメリカ。日本時間の3月21日午後3時現在、19,700名を超す新型コロナウイルスの感染者と275名の死者が確認されており、大勢の人が集まるイベントがことごとく中止となっている。
■村が誇る一大イベントが…
ミシガン州レナウィー郡のディアフィールドという村で、現地の21日に行われる予定だった毎年恒例の食フェス「牛の睾丸食い」の中止が発表された。
新型コロナウイルスの大流行を受け、米・疾病予防管理センター(CDC)は少し前に50人以上の人が集まるイベントなどを中止あるいは延期するよう推奨。16日にはトランプ大統領も「今後15日間にわたり、10人以上が集うイベント類を自粛するように」と要請していた。
■人々は名物料理を楽しみに…
ディアフィールド名物のその食フェスには毎年2,000人を超す地元民、長年のファン、そして「話のタネに一度は」という人々が訪れていた。
来場者は12時間ほどをそこで過ごし、蒸す、あるいはから揚げにして提供される牛の睾丸や鶏の砂肝の皿を次々とたいらげる。売上金は地元コミュニティセンターの重要な資金源となっていた。
■州では120名ほどが感染
しかし、ミシガン州ではすでに120名を超える新型コロナウイルスの感染者が出ており、死者も確認された。
フェスの主催者であるディアフィールド・アメリカン・リージョン(Deerfield American Legion)は、「多くの人たちが楽しみにしてくれていたことを思うと中止は残念ですが、今はとにかく最善の判断と対応に努めたいと思います」と説明している。
■長年の熱狂的なファンも
地元の食肉処理工場が1960年代に発案し、2001年から毎年恒例の一大イベントとして知名度をあげてきたこの食フェス。熱狂的なファンのなかには、毎年640キロメートルもの距離をはるばる訪れる者もいるという。
ディアフィールド・アメリカン・リージョンは、「136キログラムの牛の睾丸がすでに冷凍保存されており、無駄にしたくありません。もしも可能であれば5月9日の開催を検討中」と添えている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)