母親の入浴中にマッチで火災 6歳男児が死亡し弟と妹は重体
火災では、火や炎にも増して煙による一酸化炭素中毒が非常に怖い。
母親の家事をじっと観察し、何に関しても強い好奇心を抱き、「自分もやってみたい」とこっそり真似をしてしまう幼い子供たち。火災は男児のいたずらにより起きたが、その時入浴中だった母親に禁錮5年の実刑判決が下る可能性があるという。
■煙に倒れた子供たち
ウクライナ・ドニプロペトローウシク州のヴェルヒーウツェヴェという村で1週間ほど前、民家の火災により一酸化炭素中毒に陥った6歳の男の子が死亡した。
体表25パーセントにやけどを負った4歳の弟、一酸化炭素中毒を起こしている1歳の妹は州都ドニプロ市の大きな病院に搬送されたが、ともに容体は深刻だという。
■近所の評判は良好
3人の子供たちは、「タチアナ」という名前のみ明らかにされた27歳のシングルマザーに育てられていた。一家はロシアとの紛争が続くウクライナの東部から逃れてヴェルヒーウツェヴェに移り住んだといい、火災が起きた家屋は数ヶ月前に購入していた。
子供たちは身なりもきちんとしており、食育状況もよく、近隣住民からの評判は悪くなかった。
■マッチのいたずらで出火
地元消防署の調査の結果、火災は長男がマッチに火をつけ、ゴミを燃やして遊んでいたことが原因だと判明した。
出火当時、タチアナは別棟にある風呂に1人で入っていた。20分ほどして戻ってきたところで室内の異変に気付き、ただちに通報するとともに容体の重い長男に心臓マッサージを施しながら救急車の到着を待ったという。
■次男の治療期間に母親不在か
4歳の次男の命はなんとか助かったが、病院の主治医はメディアの取材に「これから何度か皮膚移植手術を受けることになり、治療には長い年月を要するでしょう」と述べている。
一方で悲しみに打ちひしがれていた母親のタチアナは、このほど育児怠慢および監護放棄につき起訴された。有罪判決が下った場合は懲役5年の実刑判決が言い渡されるとみられている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)