新型コロナで休館中の太田記念美術館 粋なツイッター投稿について担当者に聞いた
太田記念美術館公式ツイッターの「#おうちで浮世絵」投稿が、家で美術作品を楽しめると評判だ。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在臨時休館している太田記念美術館。その公式ツイッターが「#おうちで浮世絵」というハッシュタグでさまざまな浮世絵を紹介し、話題になっている。
■休館対策としてスタート
「鏑木清方と鰭崎英朋 近代文学を彩る口絵 朝日智雄コレクション」展は、3/1(日)~3/16(月)、臨時休館となります。ご観覧いただけない方のため、展示の概要をTwitter上でご紹介。こちらは展示室冒頭のパネル。この後、随時、展示作品を紹介していきます。 #おうちで浮世絵 pic.twitter.com/0sFRNNuQ1H
— 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art (@ukiyoeota) February 28, 2020
同館が「#おうちで浮世絵」のハッシュタグ付きで投稿を開始したのは、2月28日。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、3月1日~16日まで臨時休館になったことを受け、2月15日から開催していた『鏑木清方と鰭崎英朋 近代文学を彩る口絵 朝日智雄コレクション』展を観に来られなくなる人に向けて、展示作品の紹介していくという内容だった。
■時事ネタに合う浮世絵も紹介
ウサギたちの世界でもお相撲が始まりました。それぞれ体の特徴をふまえた四股名がつけられています。みんな目つきが真剣ですね。歌川芳藤の作品。太田記念美術館はコロナウイルス感染拡大防止のため、3/16まで臨時休館中。自宅で過ごす方のために、心がなごむ浮世絵を紹介しています。 #おうちで浮世絵 pic.twitter.com/nJRpBpRUrf
— 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art (@ukiyoeota) March 8, 2020
大相撲春場所が開幕した8日には、ウサギやネズミといった動物たちが相撲を取る浮世絵も投稿。
3日には「新型コロナウイルス感染症予防のため手洗いは効果的」として、美しい女性が手を洗う様子を描いた浮世絵(月岡芳年作『風俗三十二相 つめたさう』)も投稿し、紹介する画風や題材の幅が広がっているように思われる。
■浮世絵に親しんでほしい
働く猫たち。「ほんけほんもとひのだまきわこれでござい」と喋っていますが「ひのだまき」は「しのだまき」のことかと思われます。信田巻きはさまざまな食材を油揚げで巻いたもの。その場でパクッと食べられるのがいいですね。歌川芳藤の作品。太田記念美術館は3/16まで臨時休館のため #おうちで浮世絵 pic.twitter.com/RgsqBIlmDT
— 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art (@ukiyoeota) March 9, 2020
しらべぇ編集部が太田記念美術館のツイッター投稿担当者に取材したところ、「気軽に外出ができない今はとくに見ていただきたくて、ハッシュタグを作って投稿を始めました」とのこと。
また、投稿への返信などSNS上で楽しんでくれている人たちがいることを知り、「浮世絵の楽しみを伝えて、もっと親しんでほしい」「活力を得ていただきたい」という思いから、かわいい絵柄や世相に沿った浮世絵の紹介も始めたという。
確かに9日に投稿された働く猫の浮世絵(歌川芳藤作)などは、癒しと元気をもらえるような作風だ。
■お気に入りの浮世絵が見つかる
また、担当者は「月ごとにテーマを設けて展示品を変えていますので、きっと興味を引く作品が見つかると思います」というおすすめポイントも教えてくれた。
新情報は公式サイトやツイッターで随時知らせてくれるそうなので、新たな浮世絵の投稿を楽しみながら、営業再開の折にはぜひ訪れてみてほしい。
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(文/しらべぇ編集部・だんの)