令和初の天皇誕生日 「天皇陛下記者会見」動画とご発言全文書き起こし

23日に60歳の誕生日を迎えられた天皇陛下が、21日に記者会見。その動画とともにご発言の全文を書き起こした。

■どのように天皇の役割を果たしていくか

「ご指摘のように、近年はとくに変化の激しい時代です。例として挙げられたAIが、数年前には今のように話題になっていなかったことや、今では当たり前に使われ、我々の生活を大きく変えているスマートフォンの普及。


その一方で、各地で大きな被害をもたらす気候変動による自然災害の脅威がさらに深刻になっていることなど、平成の初期と比べても人々の生活環境は異なってきていると思います。


このような変化の激しい時代にあって、社会の変化や時代の移り変わりに応じた形で、それに対応した務めを考え、行動していくことは大切なことであり、その時代の皇室の役割でもあると考えております。


そのためにも、多くの人々とふれあい、直接話を聞く機会を大切にしていきたいと考えています。同時に、先に述べましたとおり、つねに国民を思い、国民に寄り添い、象徴としてあるべき姿を模索しながら務めを果たし、今後の活動の方向性についても考えていきたいと思っております。


憲法についての質問ですが、日本国憲法は、日本国および日本国民統合の象徴として天皇について定めています。憲法を遵守し、象徴としての務めを誠実に果たしていきたいと考えております」


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■皇后陛下について

「雅子は、種々の工夫をこらしつつ、一生懸命に努力を積み重ね、幸いにして令和元年は即位にかかわるすべての儀式・行事に出席することができました。このことを私も雅子もとても嬉しく思っております。


本人も強い責任感をもってひとつひとつの行事に臨んでおりましたが、それに加えて、先ほども述べましたとおり、即位以来多くの方々から温かいお祝いをいただいたことが活動の大きな支えになっていると思われます。


雅子自身も多くの方々から寄せていただいた温かいお気持ちを嬉しく、またありがたく思っていると申しておりました。


他方、雅子はまだ回復途上にあり、昨年12月の誕生日の際に医師団が見解として述べているとおり、体調には波があり、大きい行事の後や行事が続いた場合には、疲れがしばらく残る傾向があります。


近くで見ていると、とてもよく頑張っていると思いますが、決して無理をすることなく、これからもできることをひとつひとつ着実に積み重ねていってほしいと思います。


また、即位以来忙しい日々を送る中でも、私や愛子にもいろいろと細かく心を配り、活動を支えてくれており、公私に渡り良き相談相手となってくれています。私も今後ともできる限り雅子の力になり、支えていきたいと思っております。


国民の皆さまには、これまで雅子に温かく心を寄せていただいていることに、あらためて心より感謝の気持ちを述べるとともに、引き続き雅子の回復を温かく見守っていただければありがたく思います」

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■愛子さまについて