エレベーターに閉じ込められ2名が溺死 大規模洪水で起きた悲劇
幼い頃に誰でも1度はこんな悪夢を見たことがある、そんなタイプのきわめて恐ろしい事故だ。
エレベーターで起きる不慮の事故。イスラエルから伝えられたのは、誰にとっても想像したくない状況だった。だがこれは、豪雨による冠水被害が記憶に新しい日本でも「他人事」とは言えないだろう。
■地階で止まったエレベーター
イスラエル・テルアビブで4日、南部のある集合住宅のエレベーターにおいてきわめて珍しいタイプの死亡事故が発生した。
エレベーターが停電により地階で故障して動かなくなり、中にまで水が入り込んでしまった。閉じ込められていた35歳の男性と30歳の女性の2名が救助隊に運び出されたが、病院で溺死と確認された。
豪雨と停電のダブルの原因がもたらした不運な事故。ただし、こんな状況でエレベーターを利用する危険性を、利用者も改めて認識する必要があると話題になっている。
■道路は冠水、エレベーターは水没
停電で止まったエレベーターを叩く音に気付いた人が警察に通報したが、救助隊が到着するまでに30分以上を要した。当日のテルアビブは豪雨のため全域で道路が冠水し、閉鎖された箇所も多く、彼らは現場へ向かうまでに時間がかかったとしている。
また、隊員はスキューバダイビングの器材に身を包み救助用の道具を手に地階に潜ったものの、水没したエレベーターでの作業は難航したという。