愛犬ラブラドールを思わず殺してしまった女 心の余裕を失わせたものとは…

犬がむやみに吠えるようになった場合、散歩の量が減ったことも一因ではないだろうか。

2020/01/04 13:30

ラブラドールレトリバー
(manushot/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

夫がいてくれた頃は飼い犬の世話がうまくできていた、でも自分ひとりになってしまった今は…。こういう女性は意外に多いのかもしれない。


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■やまぬ吠え声に耐えられず…

米国フロリダ州ブレイデントンで昨年11月5日の昼過ぎ、マーガレット・キンセラという43歳の女が日常的に大きな声でよく吠えていた飼い犬のラブラドール・レトリバーを殺し、逮捕されていた。

動物虐待致死事件として女はこのほど正式に起訴されたが、彼女の身の回りで起きていた悲しい出来事がどこまで情状酌量の対象になるか、愛犬家ならずとも注目が集まっている。

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■エアコン点検作業員が目撃

犯行があった日、その家にはエアコンの点検作業のため業者の男性が訪問。犬はその様子に延々と吠え続け、腹を立てたキンセラはまずは犬を散歩に連れ出し、戻るとバスルームへ向かった。

そこでは犬の激しい吠え声とキンセラの怒鳴り声が交錯し、業者の男性はバスルームのドアをノックして「大丈夫ですか」と声をかけたという。

キンセルはそれをヒステリックに拒絶したが、ある時ピタッと静かになったことから殺害を疑った男性は再度バスルームへ。そこで水を張ったバスタブの底に沈んでいる犬を発見し、警察に通報した。

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■夫の死で心の余裕を失う

キンセラは警察で「ここ1年の間に最愛の夫と父親の2人を次々と亡くし、不安と悲しみで精神的に追い詰められていた。夫がいなくなり犬はひどく吠えるようになったが、心の余裕を失っていた私は苛立ちのみを募らせた」などと話した。

長めの散歩が必要で重量感のある大型犬を、女手ひとつで飼うことの難しさ。そのあたりの事情が裁判でどこまで考慮されるものか注目が集まっている。


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■飼う前にじっくりと考えて

人生にはいろいろな出来事があり、家庭の状況がどんな風に変わるかは誰にも予測がつかない。

留守にしなければならない時はどうするのか、もしも女手一つになった時にも大型犬の世話ができるのか、こんなことを飼う前にじっくりと考えてみる必要がありそうだ。「かわいい」「欲しい」だけの気持ちで動物を飼うことは決して勧められない。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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