豊胸手術の全身麻酔で事故 18歳女性が寝たきりに…
あらゆるリスクに関する説明に同意の署名をしてから行われる手術。裁判は難航することだろう。
高いお金を払って豊胸手術を受けるとき、女性は誰もが性的な魅力あふれる自分に生まれ変わることを楽しみにしている。だが、こうしたアクシデントが起きていることも忘れてはならないようだ。
■術前の全身麻酔で心停止
米国コロラド州アラパホ郡で、エマリン・グエンさんという18歳の女性が、今年8月1日に受けた豊胸手術をきっかけに寝たきりの状態にあることが明らかにされた。
66万円ほどを投じ、グリーンウッド・ビレッジにある「Colorado Aesthetics and Plastic Surgery」という美容整形外科で受けたその手術。ところが術前の全身麻酔の後エマリンさんは心停止に陥り、脳に深刻なダメージを受け5ヶ月近く病院のベッドに横たわったままだという。
■人生がめちゃくちゃに…
現在のエマリンさんは、飲食、会話、歩行、排泄などが自力ではできない。「彼らは娘の人生を、そして私たち家族の人生をめちゃくちゃにしました」と母親のリン・ファムさん。
彼女は地元メディア『KCNC-TV』の取材に応じ、「私が見た時、娘の唇と顔色はすでに青く、チアノーゼは手から腕に広がっていました。心停止に陥っていることは明白なのに、誰も心肺蘇生法を行おうとしなかったとも聞いています」と語り、怒りをあらわにしている。
■5時間後にやっと救急車を
麻酔医のレックス・ミーカー氏が「大きな病院での治療が必要」と判断し、911番通報をしたのは同日午後7時30分。異変に気付いてからなんと5時間も経っていた。
娘の手術に付き添うため廊下で待機していたファムさんは、険しい表情であわただしく行き来するスタッフに「何か起きたのですか」と繰り返し尋ねたが、無責任にも「大丈夫です、何でもありません」という返事ばかりだったという。
■全身麻酔後に15分間の放置
その後エマリンさんの家族は弁護士を雇い、今月18日、美容整形外科医のジェオフリー・キム氏、麻酔医のミーカー氏、そして看護師に対して損害賠償を求める訴えを起こした。
全身麻酔を受けたエマリンさんが観察する者がいないなか15分も放置されていたことも判明し、その時間のロスが脳のダメージを深刻化させたことは疑う余地もないという。
豊胸手術について米国食品医薬品局(FDA)および米国形成外科学会は、「術後の感染症や全身麻酔のリスクについて、しっかりと理解を」とかねてから警告していた。
■男はそんなに巨乳好きなのか
しらべぇ編集部では全国20代~60代の未婚男性374名を対象に、女性のバストに対する意識調査を実施。「結婚するなら胸の大きい人がいい」と答えたのはわずか3割にとどまった。多くの男性はバストサイズ以上に輝く何かを持つ女性に恋をし、結婚を考えるようだ。
逆にいえば、バスト「だけ」が魅力の女性には真剣にはなれないという事実も見えてくる。豊胸手術は失敗例も多々ある。それでもどうしても…という方も、決断はどうか慎重であってほしいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の未婚男性374名