「テレビを倒されカッとなった」 20歳の母が1歳にも満たない我が子を殴り殺す
育児をまったく楽しめていなかった母親。いつかこんな日がくることを誰もが心配していた。
赤ちゃんを育てる親に何より求められているのは寛容さと我慢強さ。どんなイタズラをされても、怒りたくなっても、「相手はまだ小さな赤ちゃんなのだから」という気持ちが必要だ。
■薄型テレビを倒されて…
米国ミシガン州デトロイトで今月5日午後5時ごろ、20歳の母親が1歳にも満たない息子を「しつけ」「お仕置き」などと称して激しく殴りつける虐待事件が起きた。
かねてから短気だったリオナ・ニコルズという母親。その怒りの導火線に火がついてしまったのは、つかまり立ちが楽しい時期にある息子のヴィストンくんが薄型テレビを誤って倒し、壊してしまったことがきっかけだった。
その瞬間リオナはヒステリックな怒鳴り声をあげ、幼い我が子に向かって拳を何度も振り下ろしたという。
■「ちょっと引っ叩いた」は嘘
デトロイト・チルドレンズ病院に運び込まれたヴィストンくんはすでに意識がなく、外傷による脳腫脹も起きており、翌日に息を引き取った。
リオナの説明は「ちょっと引っ叩いただけ」というものであったが、検査では頭蓋骨、鎖骨、骨盤、肋骨に骨折が確認されたことから、医師は「虐待致死以外の何ものでもない」と当局にすぐに報告している。
■経済的にも精神的にも余裕なし
ヴィストンくんの父親は死亡しており、リオナ親子は経済的に困窮。精神的にも余裕がないなかでの出産と育児はリオナをただヒステリックにさせ、その冷たい母親ぶりが周囲を心配させていた。
乳児虐待致死というきわめて重い罪を犯したリオナに代わり、「せめてヴィストンの葬儀だけはきちんと行ってあげたい」と親族がクラウドファンディングにページを開設。葬儀代として6,000ドル(日本円にして約65万円)を目標に募金の協力を呼び掛けた。
■多発する虐待事件に人々は…
しらべぇ編集部では、全国の10代~60代の男女1,781名を対象に虐待事件の罪の重さに関する意識調査を実施。85.4%がそれを重罪だと考え、もっと刑罰を重くするべきだと感じていることがわかった。
抵抗できない小さな体に大きな体の親がなぜそこまでひどいことを…。道徳教育の大切さが改めて叫ばれる一方で、命を軽んじるバトルゲームが流行する今の世の中。「この先いったいどうなっていくのか」と嘆きたくなるような事件があまりにも多すぎる。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1,781名 (有効回答数)