支持率高いが資金難の立憲と支持率低いが資金豊富な国民民主 合併話の表と裏
もともとは源を同じくする国民民主党と立憲民主党の合併・合流の観測が報じられたが…。
■3条件を提示
両党ともに問題を抱え、思惑が合致したようだ。玉木代表は12日の記者会見で3つの条件を提示した。
「衆参一体となってやっていくこと。そして、それぞれ独立した政党、公党でありますから、対等な立場で交渉・協議をしていくということ。そして、前提として、参議院における信頼醸成を努力をすること。
この3つを申し上げておりますので、交渉・協議をこれからしていくことになると思いますが、そういった大きな原則に従って交渉・協議を進めていきたいと思っています」
■衆院解散まで難航か
任期も半分を過ぎた衆議院側には焦りがあり、国民民主党の議員も合併に前のめりだが、参院議員側は合流にさほど積極的ではない。それを念頭に玉木代表は「参院の信頼醸成」を強調したのだろう。
それでは、合併はどのように進むのか。前出の議員は解散の時期が関わってくると言う。
「『桜を見る会』の問題はボディーブローのように政権に効いている。将棋でいえば、『詰み』の状態です。1月の通常国会が始まれば予算委で安倍首相が答弁の矢面に立たされます。官邸はできればそれを避けたい。
なので、1月解散という可能性があります。他に言われているのが東京五輪前の5月、6月、あるいは東京五輪後で高揚感のある中での来秋の解散。けっきょくのところ、いざ、解散となるまで合併の協議は難航するのでは…と感じています」
■その他の旧民主勢力も
立憲民主党と国民民主党、そして、野田佳彦氏率いる「社会保障を立て直す国民会議」や岡田克也氏が率いる「無所属フォーラムが」合併すれば議席は120を超え、2005年、郵政選挙で民主党が敗退したとき以上の議席になる。
旧・民主党は「会議は踊る、されども進まず」と揶揄されていた。旧・民主党系勢力が再結集して、自公政権に対校する軸になるのか。今後が注目される。
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(取材・文/France10・及川健二)