赤ちゃんのツリー飾り誤飲事故が急増 「風邪」誤診後に緊急手術例も…

咳が強くなっていく赤ちゃん。時には「異物の誤飲」を疑う必要があるようだ。

2019/12/15 08:20

クリスマス
(TakakoWatanabe/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

「宝探し」を楽んでいるかのように家じゅうをハイハイして回る赤ちゃん。問題は何でも口に入れてしまうこと。親が目を離したその隙に…という事故も残念ながら度々起きている。


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■初期症状は風邪にそっくり

オーストラリア・クイーンズランド州で最近、深刻な誤飲事故につき生後9ヶ月の乳児に緊急手術がおこなわれた。

ゴールドコースト・ユニバーシティ病院が医学誌『Medical Journal of Australia』に寄せた報告によれば、その赤ちゃんは強い咳のため最初は町の内科医を受診。いわゆる「風邪」として薬が処方されたが、症状は改善しなかった。

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■ウイルス性上気道炎と誤診

その2日後には咳ばかりか呼吸が荒くなり、血の混じった唾液が出るようになった赤ちゃん。さらに発熱、飲食物をうまく飲み込めないなどの辛い症状が加わった。

しかし再びの受診においても聴診器で聞く限り赤ちゃんの胸の音は悪くなく、「ウイルス性上気道炎」という診断名に変わりはなかったという。

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■トゲのような星の飾りが…

ところが赤ちゃんの血の気が失せてきたことから、母親はゴールドコースト・ユニバーシティ病院に急行。そこでレントゲン撮影をしたところ、赤ちゃんの喉の奥に異物が引っ掛かっていることが判明した。

緊急で手術が行われ、気管の組織にトゲのように突き刺さっていた小さな星形のオーナメント(飾り)を除去。左の首に発生していたしこりも切開し、膿を排出させた。

その後は抗生物質の投与を続け、赤ちゃんは感染症などを起こすこともなく健康を取り戻して退院したという。


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■ツリー関連の誤飲事故は多い

「幼い子供さんがいるご家庭はこの時期、特にクリスマスツリーに吊るしてあるオーナメントの誤飲に気を付けてあげてください。命にかかわることがあります」と警鐘を鳴らす同病院。

キャンディを想像させるようなかわいらしいオーナメントも確かに多い。何でも口に入れてしまう赤ちゃんがいる家庭では、ツリーを手の届かない位置に飾るなど工夫が必要だという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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