高校がレギンス禁止令 女子生徒は「最悪」と猛反発も「目のやり場に困る」の声
少女から大人の女性までオールマイティに活躍する黒のレギンス。しかし…。
いったん決定あるいは改訂があると、なかなか見直しが難しくなる「校則」。何かと自由に見える海外の学校でも、服装に関する項目はそれなりに多いようだ。
■レギンス禁止に女子生徒は激怒
オーストラリア・メルボルンのとある高校(それ以上の情報は明らかにされず)で、生徒と教員が参加するコミュニケーション・フォーラムに、このほど主任教諭が「レギンス禁止令」を発表して大変な物議をかもした。
校則として正式に決まれば、オーストラリアの学校としては初めてだというその取り組み。これには女子生徒から「冗談じゃない」「バッカじゃないの?」といった抗議が相次ぎ、そのスレッドは2時間後に削除された。
■「ビキニ姿に似た刺激」と教諭
黒のレギンスはスポーティにもカジュアルにも着こなせるうえ、スカート派にも大人気。女子高生には欠かせない人気ファッション・アイテムだった。
そんなレギンスが禁止された理由について、「男子生徒がムラムラし、勉強が手につかなくなる」「まるでビキニ姿のようだ」などと示した主任教諭。男子生徒にそうしたアンケートが行われ、彼らがそう答えていたかどうかは怪しいという。
■女子生徒の保護者も反発
「今どき黒のレギンスを見てムラムラする男子なんているわけがない」と主任教諭の頭の固さ、感覚の古さに呆れる女子生徒。
また彼女たちの母親を中心に、保護者においても「レギンスは幼い女の子から成人女性まで皆が愛用している」「レギンスを穿かずに下着が見えるほうが問題」と猛烈に反発。主任教諭は完全に悪者になってしまった感じだ。
■豪・保護者評議会会長も批判
この件について「オーストラリア保護者評議会(Australian Parents Council)」の会長ジェニー・リカードさんは、『3AW Mornings』というラジオ番組に出演して意見を述べた。
「男子が勉強に集中できないのは本人のなかで解決すべき問題。女子のファッションのせいにされるべきではありません」とバッサリ。「今は2019年。1980年代ではありません。レギンスがセクシーだなんて、あまりにも古臭い感覚」と学校側を批判した。
■しかし米国の学校では…
ただし米国では、正式にレギンスの着用を禁止とする学校が増えてきている。問題は、体にフィットして体や下着のラインがあらわになるレギンスを、お尻が隠れない丈のトップスと組み合わせる女子生徒が増えたこと。
男子が「目のやり場に困る」と実際に訴えるようになり、保護者からも「レギンスをそういう風に穿いている女の子たちは、まるで『お尻を見て』と言っているかのよう」といった声が出ていたという。
トップスの丈次第で違うほうにも向かってしまうレギンス。やはりお尻は隠し続けたほうが無難かもしれない。
・合わせて読みたい→「叱られて腹が立った」 中学生がレンガで教師の頭を殴り死亡させる
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)