試着室でジーンズ8本を重ね穿き 万引きで捕まった女の悲しい事情
万引きは絶対に許されないこと。しかし厳罰があると知りながら、その女は無我夢中で…
試着時に商品のジーンズを万引きしようとして捕まった1人の女。警備員はそれを脱ぐよう命じたが、その様子に仰天してしまったという。
■警備員に呼び止められた女
ハイパーインフレに苦しむベネズエラのある衣料品店の試着室で、アラサーとみられるまとめ髪の女がジーンズを穿いたまま逃げようとして、警備員に呼び止められた。
「盗もうとした商品を脱ぐように」と命じられ、警備員であろう男性が録画するなかジーンズのファスナーを下げた女。へそが出る赤いタンクトップは自分のものだという。
■見せしめとして動画公開
その脱衣の様子を捉えた動画は、女の顔がはっきりとわかるまま公開になった。ソーシャルメディアで拡散し、世界の大手メディアも紹介し始めている。
この万引き事件が大きな注目を集めている理由は、彼女が痩せた体に8本ものジーンズを重ね穿きしていたこと。家族や友人と分け合うことが目的か、あるいは転売が目的か、少しずつサイズを変えながら大量に盗ろうとしたものと考えられている。
■国家が破綻寸前のベネズエラ
経済危機が人々の消費生活に深刻な陰を落とし、国民の8割以上が漫然とした飢えや物不足にあえいでいる近年のベネズエラ。失業者の激増にしたがい、略奪、強盗、万引き、そして殺人事件がいっきに増えた。
「トイレットペーパーはそれより大量の紙幣を積んで買う」「コンドーム1つが数千円」「生理用品やオムツも並んで買う」といった現地から伝えられる報道には驚くばかりだ。
頼りにしていた石油産業も崩壊の危機にあるとわかり、今また隣国コロンビアとの国境付近は「まともな生活と仕事がほしい」と国外に逃れることを希望する人々であふれかえっている模様だ。
■万引きの経験は…
しらべぇ編集部が行なった調査では、全国20~60代の男女1,362名のうち15%ほどの人が「置き引き、万引きをしたことがある」と回答している。
経済情勢の安定は国民が安心して暮らすための基礎だ。ベネズエラの人々の深刻な生活状況については同情の声も多いが、それでも万引きは絶対にダメ。動画の女性はその後、非常に厳しく罰せられたものとみられている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,362名(有効回答数)