道路が陥没し2名乗りの車が… むごたらしい最期となった驚きの理由
道路や歩道の陥没はいつ誰を襲うかまったくわからない。時にはこんな悲惨な例も…。
世界のどこでも報じられている「道路や歩道がいきなり陥没し、車や通行人が飲み込まれ重軽傷を負う」というニュース。しかし、このたびの一件には特に高い関心が集まっているようだ。
■穴に飲み込まれた頑丈なバン
ロシア沿ヴォルガ連邦管区ペンザ州で現地の19日、ある道路の一か所がいきなり陥没し、通行中だった1台の車が大きな穴にすっぽりと飲み込まれた。
車はロシア製「Lada-Largus」の頑丈なバンで、クレーン車により引き上げられたが、乗っていた2名が死亡していることは誰が見ても明白だったという。
■むごたらしい最期
陥没してできた長径6メートルほどの穴に転落し、仰向けの状態になったバン。車体は大破と表現するほどのダメージを受けていなかったが、問題は穴の中が激熱の温泉のような状態になっていたことだった。
その水温は摂氏75度。地中に埋め込まれた温水パイプが破損していたため、大量の温水が噴き出して穴に貯まっていたという。
■ほぼ即死だった2人
ヒトの体は水分のほかは多くがタンパク質でできており、体温が42度で上昇を止めるのは、それを超えるとタンパク質がゆで卵さながらに凝固し始め、死亡してしまうためだ。熱中症がその典型例だが、脳のタンパク質が熱で変性した場合は死に直結する。
そんな温水に頭から沈められた運転手と同乗者。変わり果てた2人の姿は、ほぼ即死を思わせるものだったという。
■車の重みが災いか
現地メディア『Penza Vzglyad』は目撃証言を元に、この車のドライバーが道路のあちこちから蒸気が出ていることに気付き、そこを離れようと徐行しながらハンドルを切っていたが、車の重みが災いし、その部分が陥没してしまったことを報じている。
厳しい冬と闘うロシアでは、暖房のために地中のパイプを通じてお湯を各戸に供給している。こうした現象に気付いた場合は車を降り、速やかにその場を離れることが正しい選択だったようだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)