「地球が泣く悪夢の素材」黒プラスチックトレーの廃止 日本はいつ?
エコロジーとは消費者と企業が一体になってこそ前に進むもの。
今、この時にもたくさんの子供たちが生まれている地球。美しいこの星を健やかなまま未来に残す義務が私達にはあり、せめてもプラスチック製品を買わない、使わない、捨てないことを習慣づけていかなければならない。
■エコ先進国英国の取り組み
エコロジーの意識が強いヨーロッパにおいて、今、特に注目が集まっているのがイギリス。プラスチック・ストローの廃止を真っ先に導入するなど、この国では企業がいったん営利を脇に置いて消費者と共に問題意識を高め、それに取り組んでいるからだ。
たとえばスーパーマーケットではワイン、コーヒー、シリアルから洗剤まで「マイ容器」を持参するリフィル販売に対応する店が増えており、食品・総菜・弁当のコーナーでもプラスチック・フリーを心掛ける販売方法があれこれ模索されている。
■スーパー主要4社が撤廃を決断
そんな中、イギリスに広く展開されている主要スーパーマーケット4社「Asda(アスダ)」「Sainsbury’s(セインズベリー)」「Tesco(テスコ)」「Waitrose(ウェイトローズ)」から興味深い発表があったことを業界誌『The Grocer』が報じた。
「遅くとも今年の末までに、自社販売の食品に黒いプラスチック容器を使用することをやめます」という内容で、この動きはヨーロッパ全体に伝播していく可能性を秘めている。
■回収後リサイクルが困難
黒いプラスチック容器やトレーは、野菜などカラフルな食品を引き立てる色。しかしその素材には、透明なプラスチックと異なり顔料として地球温暖化の原因物質ともいわれる黒のカーボンが含まれ、回収してもリサイクルがほぼ不可能だという。
ドイツから入ってきたディスカウント・スーパー「Lidl(リドル)」は、昨年のうちに黒いプラスチック容器の完全撤廃を成功させており、先週は別の大手スーパー「Morrisons(モリソンズ)」もこれを発表していた。
■企業が立ち上がってこそ
しらべぇ編集部で全国20〜60代の男女1,357名にエコバッグについての意識調査を実施したところ、6割の人が「スーパーマーケットに持参」と答えていた。日本の消費者のエコ意識は、女性を中心に順調に高まっているといえそうだ。
イギリスの例を見る限り、あとは企業がどれくらい「営利をいったん脇に置く」ことを決断できるか、であろう。昨今、地球環境保護に関するコミットメントがやたらと目につくが、言葉ばかりカッコつけていてはだめ。すべての企業がその約束を必ず守ってほしいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,357名(有効回答数)