県職員109人が元助役から純金小判など授受 「感情が激しいその道の第一人者だった」

福井県職員が高浜町元助役から金品を受け取っていた実態とは…

2019/11/21 22:10

金貨
(rockdrigo68/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

福井県は21日、同県高浜町の元助役から純金小判1枚と商品券10万円を受領したとして、当時健康福祉部の課長級だった50代の男性職員1人を戒告処分にしたと発表した。しらべぇ取材班は、福井県庁から詳しい話を聞いた。


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■「最高額は20万円相当」

県の顧問弁護士3人でつくる調査委員会は、退職者を含む県職員ら計109人が元助役から金品などを受領していたとする調査結果をまとめた。377人を対象に面接や書面で調査を行い、109人が金品などの受領があったと回答した。

就任祝いや餞別(せんべつ)として10万円(商品券を含む)を受け取った職員が5人、5万円(同)以下が10人。

また、受領したお菓子の下に2万円分の商品券が入っていたケースもあったという。受け取った総額は、190万円相当で、最高額は、純金小判1枚と商品券10万円の計20万円相当。中元や歳暮を受け取ったのは69人、土産28人などだった。

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■「感情の起伏の激しい人」

元助役に対して、何らかの便宜供与があれば収賄にあたるが、見返りとして助役側への便宜供与は確認されなかったとしている。

調査委員会は、儀礼の範囲は超えているとして、すでに退職している職員については、知事部局や教育庁に勤めていた1人を戒告相当。6人を書面訓戒相当、4人を口頭訓戒相当、17人を厳重注意相当とした。

調査委員会の聴取に対して、職員らは、「感情の起伏の激しい人で、断ったり、返したりすることができなかった。元助役に対しては、人権の第一人者という認識だった」などと話したという。

今後は、国家公務員の制度に準じて、利害関係のある人からの受け取りは一切禁止。その他の人でも、5,000円以上は報告制、2万円以上は公表といったことを検討していくという。


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■「職員倫理規定の整備を図る」

世間からは、「公務員が受け取ったものを返すとか言っている時点でアウト。何があっても高額金品を受け取ってはダメ。倫理観がなさすぎる。」といった厳しい声があがっている。

福井県の杉本達治知事は「儀礼の範囲を超える金品を受領していたことが明らかになったのは誠に残念。職員倫理規定の整備を図るなど、信頼される県政の推進に努める」とコメントした。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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