ニセの診断証明書がバレて教師が謝罪 「長く休んで旅行したかった」と供述
本人は「しめしめ」と思ったであろうその画策。しかし世の中はそう甘いものではない。
勤務先における各種の陳情において、有無を言わせぬ効力を持つといわれる医師が記した診断証明書。インターネットで、まさかそれが不正に売買されているとは…。
■長く休んで旅行を計画
中国・内モンゴル自治区のフフホト市から、ある私立学校のDuという男の英語科教師による許しがたいズル休みの話題が伝えられた。
指導力にも定評があり、生徒や保護者からの人気が高かったDuだが、ある時インターネットでニセの診断証明書とレントゲン写真を470人民元(日本円にして約7,300円)で購入。10月10日の国慶節(祝日)をさらに長い休みにして旅行に出かけようと考えてのことだった。
■「重度の結核」で学校は騒動に
教頭にその封筒を提出し、有給病欠の許可をもらって帰宅したDu。しかしそのレントゲン写真と診断証明書は、なんと伝染力の強い重度の結核患者のものだった。結核の蔓延が心配になり教職員と生徒全員が胸の検査を受けたところ、生徒2名が陽性と判明。騒動は学校内外に広まった。
そのことを知らされたDuは、また問題のウェブサイトを訪問。今度は自分が健康そのものであることを証明する診断証明書を購入し、それを学校に提出した。
■2度目のウソ
だが結核は抗生物質による数ヶ月の治療が必要で、数日間で治る病ではない。またしても学校を欺こうとしたDuは厳しい叱責を受け、ここでやっと謝罪した。
さらに過去に結核にかかっていないこと、そして現在も肺に問題がないことを証明するため、フフホトの病院で精密検査を受けたのちに真の健康診断証明書を学校に提出したという。
■教師に対する信頼感
洋の東西を問わず、教師の質が落ちたと騒がれている昨今。しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,732名を対象に調査したところ、全体の43.2%が「学校の教師は信頼できない」と回答した。
「良い先生」と慕われていながら、つまらぬ画策のせいでお金、信頼、評判ほか多くのものを失ったDu。それらは、ニセ診断証明書のようにササッとインターネットで買うことができないものばかりだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1732名(有効回答数)