ゲーム依存症の小学生が親に隠れてスマホ決済 230万円使ったケースも
手で触れることもできないオンラインゲームのキャラクターに、なぜそんな大金を…。
小学生の息子が部屋にこもってゲームばかりやっている。楽しそうに見えた時期を通り越し、やがて夢中に、そして依存症のレベルに…。
■少年はなぜパスワードを
中国でこのほど、江蘇省の10歳少年が人気オンラインゲームの課金に9,000人民元(日本円にして約13万8,000円)を投じていたことが発覚し、小学生の子を持つ親の間で波紋を広げている。
そのお金は母親の銀行口座から引き落とされ、不審に思った彼女が銀行に問い合わせ、そこで息子が極秘にWeChat Pay「財付通」決済サービスの手続きを行っていたことが判明した。
パスワードを知っていた理由について、少年は「お母さんがWeChat Payの申請用紙に記入している時、隣に座って見ていた」と話しているという。
■父親の口座から消えた46万円
その少年がやっていたのは、中国の人気チーム・ストラテジーゲーム『王者栄耀(おうしゃえいよう)/King of Glory』。少年はあるキャラクターのスタイルをカスタマイズすることに夢中で、先月11日から2週間にわたり課金サービスを頻回に利用していた。
このゲームでは、深セン市でも11歳少年が日本円にして約46万円をキャラクター・コレクションに投じ、銀行口座から引き落とされた父親が激怒したことがある。
■白血病治療に充てる大金まで
広東省では、白血病の少年の治療費に充ててほしいとクラウドファンディングに集まった日本円にして約230万円の募金を、親の目を盗んで息子本人がすべてオンラインゲームの課金に投じてしまい、物議を醸していた。
こうした多くの家庭で、親は我が子を叱責すると同時にオンラインゲームを展開する企業側にも抗議。「ユーザーに際限もなく購入させることについて、企業としてのモラルを問いたい」と訴えている。
■課金額どれくらいが依存症?
しらべぇ編集部では、全国の男女1,344名を対象に「アプリゲームの課金額と依存症」の関係について意識調査を実施。半数近くの人が毎月1,000円の課金でも「依存症だ」と思うことがわかった。
ゲーム依存症の小中学生が親に隠れて決済手続きを行ってしまう事例は、もはや世界中で報じられている。決済方法の登録においては、もっと複雑な手続きが求められているのではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1344名(有効回答数)