1歳孫が窓から46メートル下に転落死 不注意だった祖父に禁錮刑か
大きな愛情で結ばれていた孫娘と祖父。こんな悲劇さえ起きなければ…。
孫娘をかわいがっていた祖父。「おじいちゃんが一緒に遊んでくれるから安心」と、少しだけ離れていた母親。悲惨な事故はそんな中で起きた。
■4,000名が乗る豪華客船で
カリブ海のプエルトリコで今年7月上旬、首都のサン・フアンにロイヤル・カリビアン・インターナショナル社が運航する豪華客船「フリーダム・オブ・ザ・シーズ」が停泊していた。
乗客乗員約4,000名が乗る巨大なその客船で同月7日、インディアナ州から両親と兄、そして祖父母とともに旅に参加していた1歳女児が転落死するという悲劇が起きた。
■窓から46メートル下に転落
転落事故が起きたのは船内11階のキッズ用プレイエリア。祖父のサルヴァトーレ・アネロさんと一緒に過ごしていた孫のクロエちゃんが抱っこをせがみ、外を見たそうな様子だったため、サルヴァトーレさんはクロエちゃんを抱き上げて窓際へ向かった。
開いていた窓の手前の手すりにクロエちゃんを座らせ、胴部に手を添えながら一緒に外を眺めていた祖父。しかし身を乗り出したクロエちゃんは船の外に転落し、46メートル下のドックのコンクリートに全身を強く打ちつけて死亡した。
■祖父に禁錮刑の可能性
事故後、精神的にひどく荒廃し落胆していた祖父。しかし彼は追い打ちをかけられるようにプエルトリコの警察当局に逮捕され、過失致死罪に問われることとなった。
現地メディアは今、「祖父には6年の禁錮刑が下る可能性がある」と報道。11月20日に出廷が予定されているという。
わずか1歳のかわいい娘を失ってしまったうえ、自分たちファミリーにたくさんの愛情を与えてくれていた父親も、裁判の結果によってはプエルトリコの刑務所に入ることになる。裁判を前に両親の苦悩は深い。
■思わぬ動きを見せる1歳児
兄の出場するホッケーを観戦するたびに、ガラスの窓を叩いて応援していたクロエちゃん。祖父はその時の状況について、「孫は存在しない窓に向かって手を伸ばしたように見えた」と話していた。
1歳の子供は予測不可能な動きをすることがある。両親は今、「やはり自分たちが目を離してはならなかった」と自責の念にかられている模様だ。
・合わせて読みたい→孫の子守でイライラが爆発した祖父母 薪ストーブに放り込み殺害
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)