庁舎内で女性職員と何度もキスした課長 「女性職員の同意があった」
庁舎内で女性職員にキスや抱きついた課長に降格処分
2019/10/30 09:20
兵庫県明石市役所は28日、福祉局の担当課長(52)を係長へ降格させる分限処分にしたと発表した。しらべぇ取材班は、市の総務局などから詳しい話を聞いた。
■抱きついたりキスも
総務局職員室によると、男性職員は、ことし4月から7月ごろにかけて勤務時間外に職場内で女性職員を抱きしめたり、キスをするなどの不適切な行為を10回にわたり繰り返した。女性職員の同意の上の行為だったという。
さらに、この男性職員は、2018年冬ごろから19年9月ごろまでの間、庁舎内のトイレに備え付けられたトイレットペーパーを、複数回にわたり持ち出して自分の席でティッシュ代わりに使用。このほかにも、勤務時間中の公用車内や、勤務時間外の職場で電子たばこを複数回、吸っていた。
明石市役所は、勤務時間中の喫煙は、電子たばこを含めて禁止している。
■女性職員も処分
19年7月に目撃した職員による公益通報で発覚。市は男性や職場の同僚らから聞き取り調査を行い、事実だと認定した。地方公務員法に定める信用失墜行為に当たるとし、女性職員も内規上の訓告とした。男性職員は、降格処分を受け、現在他部署に移動している。
総務局は、しらべぇ編集部の取材に対して、
「率先して、服務規律を順守すべき立場にある福祉局の事実上の現場責任者としての適格性を著しく欠く行為であり、モラルや倫理観が問われる。市民の皆さんに対して大変申し訳ない」
と話した。
■備品を持ち帰ると…
明石市職員の備品私的利用は、犯罪行為なのか。
社員が会社の備品であるボールペンやノート等を一時的に私的に利用する場合、形式的には窃盗罪(刑法235条)や業務上横領罪(刑法253条)に該当するようにも思えるが、不法領得の意思に欠け、わざわざ刑事処分にするほどではないとして、処罰対象にはならない(使用窃盗)。
一方で、会社の備品を自宅に持ち帰る等、一時的ではなく継続的に使用する意思が認められる場合には、不法領得の意思が認められ、窃盗罪の対象になり得るという。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)