尼崎市、小中高を対象とした体罰実態の調査結果公表 「先生は目にしない」
尼崎教育委員会が行ったアンケートから驚くべき数の体罰が発覚
2019/10/29 18:45
■「バカ、アホ、クズ」
児童・生徒や保護者からは、
・「バカ、アホ、クズ」などの人格を否定する言葉を使っていた。
・教員が児童を膝の上に座らせていた。
・部活動の顧問が平手打ちし、生徒の口から血が出ていた。
・授業中にプリントで頭をはたかれた。
などの内容が記載されていた。現在教委や子供青年局が申告があった内容について、一つ一つ体罰にあたるかどうかの調査を行っている。その結果を、兵庫県教育委員会に報告し、体罰を行ったと認定された教師に対しては処分を行う方針だという。
■教師による叱責のあとに…
尼崎市では2017年12月20日に、教師にいじめの助けを求めた中2の生徒を叱責し、その3時間後に生徒が命を絶つ事案が発生していた。第三者委員会の調査報告書では、
「本件生徒は何度もSOSを出していたにもかかわらず、教諭らはこれを汲み取って本件生徒の話に耳を傾けることはなかった。
クラス・部活でのいじめがエスカレートし、相当な精神的苦痛と周囲からの孤立を感じる中で、信頼していた教諭らにも話を聞いてもらえず、学年教員からテニス部トラブルを言いふらしているかのように扱われ、D教諭から叱責された」
「本件生徒は、このような状況の中で理不尽な叱責を受け、自分自身を否定されたと感じた結果、本学校そのものに絶望したものと判断される。このように複合的な要因が絡み合って本件生徒は自死をした」
と結論づけられていた。今回のアンケート結果を見ると、このような過去の事案が生かされていたのか疑問が残るところだ。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)