慢性疾患を隠して豊胸手術 夫と子を残し31歳女性が無念の死
女性はまだ31歳。美しいバストにこだわりたい年齢だったのだろう。
2人の子を産み母乳育児に励んだ結果、乳房の形が崩れたことをとても気にしていたその女性。彼女はいつしか、豊胸手術で美しいバストを取り戻したいと考えるようになった。ところが…。
■術後に体調が急変
このほどロシアのモスクワで、31歳の女性が幼い2人の子と愛する夫を残して天国へと旅立った。ある美容整形外科クリニックで、バストのボリュームを取り戻すべく豊胸手術を受けてからわずか1ヶ月後のことだった。
手術は予定通り終了したが、術後に麻酔が切れて医師の呼びかけなどが行われていた中、女性は突然呼吸困難を起こして大きな病院に転院。
そこで組織内に水分が異常に貯まって脳がむくんでしまう「脳浮腫」が確認され、やがて低酸素脳症によるけいれん発作を起こし、懸命な治療の甲斐もなく帰らぬ人となった。
■妻が隠していた真実
なぜそのような病状に陥ったのか原因を究明できず、首をかしげるばかりの医師たちに、見るに見かねたように口を開いたのは女性の夫だった。「妻は重要なことを隠して手術に臨んでいました」と語り始めたという。
女性はじつは1年前に豊胸を思い立ち、あるクリニックで手術を受けようとしたところ尿検査で異常が見つかり、医師から手術を断られていた。そのため今回の術前の尿検査では、こっそりと隠し持ってきた10歳の健康な娘の尿をカップに入れ提出したというのだ。
■妻の哀願に夫は…
「医師がダメだといっても私はあきらめきれない。豊胸手術で美しいバストを取り戻したい」と夫に言い張った女性。やめた方がと言うと情緒が不安定になっていく妻に、その危険な計画を知りつつ、夫は豊胸手術を了承してしまったという。
1年前の尿検査をきっかけに自分が慢性腎炎であることを知ったものの、女性はそれを重く受け止めることもなく、病院への通院も怠っていた。
子供の頃から尿や腎臓でトラブルを指摘されたことは1度もないと言う妻に、同様に軽く考えてしまったという夫は「悔やんでも悔やみきれない」と嘆く。
■事件性も疑う警察
だが警察は現在、あらゆる可能性を視野に入れ調査を行っている。クリニックの術前の検査は万全だったのか、夫は妻になぜ通院を勧めなかったのか、事件性が疑われた場合はこの夫も重要参考人の一人となるのだろう。
どんな手術でも麻酔、感染症対策から術後のケアまで、医療行為とはすべてが真剣なものだ。患者にも自分の健康状況を正しく申告する責任があることを忘れてはなるまい。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)