「お子さんは授業態度が悪く成績も低下」 教師の指摘で母親が仰天行動
授業態度が悪く成績が落ちてきた息子を、なんとか変えようと考えた母親は…?
親にとって何かと難しいと感じる思春期の子供たち。もしも担任の教師から「お宅のお子さんは授業態度が悪く、成績も下がってきている」と指摘されたら、まずは家庭でしっかりと注意をすることになる。もしも我が子がそれに知らん顔をするような場合は…?
■「事件」の舞台は教室
その「事件」は、英国ロンドンの東に位置するケント州のシッティングボーンという町にある学校で、22日の午後に起きた。
11歳から18歳までの約1100人の生徒が通っている『ザ・シッティングボーン・スクール(The Sittingbourne School)』。この学校で、数学の授業が行われていたある教室に1人の中年女性がいきなり乱入したのだ。
■大胆な母親にひるむ息子
クラス全員がざわめく中、その女性はある男子生徒の隣に座り込んだ。彼は「ええ~っ、マジでイヤなんだけど…」などと悲鳴を上げた。彼は女性の息子で、母親のサプライズ登場は教師の了承を得たものだったという。
鼻の穴をふくらませドヤ顔を見せる母親と、頭を抱え気まずい表情を見せる息子。そんな写真がソーシャルメディアで話題になり、それをイギリスの大手メディアが続々と伝えて世界に拡散中だ。
■周囲の生徒をも圧倒
彼女は最近、教師から「お子さんの授業態度が悪く、成績も落ちてきている。女性教師への態度が特に悪い」と2度にわたり注意を受けていた。
その時に味わった恥ずかしい、情けないという気持ちを「息子も同じように感じる必要がある」と考え、その奇抜な行動に出たのだと説明している。
姿勢を正し、しっかりノートをとり、積極的に発言するようになどと注意し、息子にうるさく干渉し続ける母親。その姿に周囲の生徒たちは最初はドン引きした。
しかし彼女の言葉には親ならではの責任感、強い信念、正義感、そして愛する我が子に寄せる期待などが詰まっていた。彼女は次第に周囲の子供たちの気持ちをも圧倒していったという。
■真剣な表情の母親に勝る者なし
彼女は5人の子がいる大変多忙な身。息子は「『授業態度が悪いなら教室に見に行く』と母から脅されていたけれど、まさか実行するとは思わなかった」と話している。
意外なやり方ではあったが、自分の将来を真剣に考えてくれている母親の真剣さに心打たれ、息子は授業態度を改めると約束した。
口酸っぱく言ってくれる親ほど有難いものはない。ネグレクトの報道も多い今の世の中、この少年は良き母を持ち、幸せな家庭で育っていると言えそうだ。
・合わせて読みたい→「叱られて腹が立った」 中学生がレンガで教師の頭を殴り死亡させる
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)