「真似した」と意外な動機 洗濯機の脱水槽に入った3歳児が抜けられなく…
幼い我が子が危ないところでかくれんぼ。どのご家庭でも1度はヒヤッとしたことがあるのではないだろうか。
小さな子供から目を離すと、思わぬ行動に出ることがある。「かくれんぼ」による事故のニュースは多いが、時には親が予想もしない理由でこんなことも起きてしまうようだ。
■すっぽりと入り込んだ小さな体
中国・重慶市のある家庭で、このほど3歳の男の子がタテ型式洗濯機の脱水槽にすっぽりと入ったまま抜け出せなくなった。
両親もなんとか息子を救い出そうと努力したが、うまく行かず救急隊員の出動を要請。隊員は各種の救助専用ツールを手に現場に駆けつけ、男児はやっと救出されたという。
■どこにでも入りたがる幼児
内腔がせまく深さがそれなりにある脱水槽。そこに幼児がいったんすっぽりと入り込んでしまうと、細い指、手、弱い腕の力ではまず這い上がれない。
「この手のアクシデントは、幼い子のかくれんぼではよく起きています」と隊員。トイレの便器、窓の格子、マッサージチェア、プロ用のマッサージ・ベッドなど、ありとあらゆる場所から救助救出の要請があると説明している。
■テレビでみた光景を真似
ところがここで、男児は「かくれんぼじゃない」と言い出した。
かねてから宇宙飛行士になるのが夢と語ってきたこの子は、飛行士がカプセルに乗り込む様子をテレビで見て、洗濯機の雰囲気に「これだ」とピンときた。そこで丸いフタもそっくりな脱水槽で真似てみたのだという。
子供は常に夢見がちで、大人が普段「何でもない」と思って見慣れてしまった物であろうと、どんな物にも関心と好奇心を抱いて見ていることがよくわかる、そんな一件だったようだ。
■幼児ばかりではない
米国ユタ州では数年前、11歳の少女が同じ状況で救助されていた。かくれんぼでタテ型の狭い洗濯槽に入り込み、出ようとしたところ足が完全にしびれていたという。
布のからまりを防止する羽つき棒が邪魔をし、両親も救出できずに911番通報。洗濯機の蓋を外すなど、分解作業の末に少女は救出された。
腕の力が弱くて這い上がることができない、窮屈な中でぎゅっと体を閉じていて手足がしびれてしまう、さらに閉じた蓋が内側からは開かないなど、アクシデントの内容もさまざまで、ひどい緊張と恐怖から汗をかき、脱水症状を起こすケースも少なくないという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)