股間を激しく殴られた12歳少年が緊急手術 あわや睾丸を失う羽目に
「成長期に睾丸を失ってしまったら大変なことになる」と母親はまず心配したという。
男の子にとって、アクシデントで何かに股間を強打してしまうことほど辛いものはない。しかし、まさか学校で互いの急所を「殴る」などという危険な遊びが流行しているとは…。
■学校で危険な悪ふざけが流行
英国ノースヨークシャー州のミドルスブラという町で19日、友人に股間を激しく殴られた12歳の少年が、あわや睾丸を失うかという重傷を負っていたことが母親により明らかにされた。
原因は喧嘩ではなく、少年が通う学校で流行していたある悪ふざけにあった。ノースヨークシャー州を含む広い地域で、2004年ごろから男子の股間を急襲する「バンコック・パンチ(Bangcock Punch)」という危険な悪ふざけが流行していたという。
■クイズから始まるその遊び
Bangは英語でドンドン、バンバンと強打すること。そしてcockは男性器を意味する俗語だ。その危険な遊びは「タイの首都はどこ?」と相手に尋ねるところから始まる。
「バンコク(Bangkok)」と答えて来たら、それを「Bang cock(ムスコを殴れ)」と言われたと解釈し、相手の股間に殴り掛かるというものだった。
まんまとその被害にあった少年は保健室で鎮痛薬をもらったが、帰宅後も「何時間経っても痛い。座ることも横になることもできない」と訴え、心配した母親がジェームス・クック大学付属病院に連れていったという。
■睾丸摘出のケースも多い
地元メディア『Teesside Live』の取材に、少年の母親は「手術を受けるにあたり私が承諾書にサインしましたが、事前説明の内容にぞっとしました」と語っている。
医師は親子に『これは緊急事態。4時間以内に手術を完了する必要がある』『最悪の場合は睾丸を左右ともに切除する』などと真剣な表情で告げてきたそうだ。
手術はなんとか成功したが、少年の両睾丸には4針ずつ痛々しい縫合創が残っており、今後2週間は車椅子生活となるほか6週間は運動を禁じられている。それでも医師は「睾丸を残せただけでも幸運」と話しているという。
■危険の一歩手前でやめる理性を
彼らは今、自分たちが味わった苦痛と恐怖を明らかにすることで、「流行のバンコック・パンチはとても危険。絶対にやめて」とイギリス中の親子に訴えかけている。
子供同士がふざけ合うなかで生じた怪我はお互い様という考え方もあり、傷害罪で訴えられるケースばかりではない。だからこそ危険なことは、その一歩手前でやめておく理性が求められる。子供たちにはできるだけ幼いうちから、そのことをきちんと教えておきたいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)