飼い犬をバイクで引きずり回し「散歩」 犬は地面に腹をすり脚は血だらけに
こんな人間には、犬を飼う資格も愛犬家を語る資格もない。
冷酷な飼い主により、バイクや車の後ろにつながれ、猛スピードの散歩を強いられる犬たち。中国からまた新たな情報が飛び出した。
■バイクにつながれた小犬
中国広東省の仏山市(ぶつざんし)公安局は現在、2人の男の行方を追っている。バイクの後ろから垂れているロープを飼い犬であろう小型犬の首輪に括り付け、バイクが走ることで犬を強制的に走らせていた。
男たちは、「虐待はやめなさい」などと注意される度に、「スピードはほどほどにしているし、犬も楽しんでいる」などと手前勝手な釈明をしていたという。
■疲れて立てなくなった犬は…
ところが犬は疲れて歩けなくなると、座ったまま、あるいは横に寝たまま引きずられ、アスファルトの地面に胴部や臀部を痛々しくすらせていた。脚は血だらけで、首にも大きな負担がかかっていることは間違いない。
だがバックミラーに映らないのか、飼い主は速度を落とす、バイクを停めるといったことをしない。住民にとって、その光景は虐待以外の何ものでもなかったという。
■ドッグレースの訓練か
近年、違法賭博としての「ドッグレース」が密かに盛んになっているといわれる中国。それに出場させるためのトレーニングを、飼い主がスピードの出る車やバイクで行っているとの情報が各地からあがっており、動物虐待行為として逮捕される者も出ていた。
このたびの2件に関してもドッグレースの出場をかけた訓練である可能性が否定できないとして、公安当局は住民に対し、この男たちに関する情報提供の協力を呼び掛けている。
■バイクばかりか車でも
山東省威海市で、1台のSUVが犬を引っ張りながら走っていることに気づいた通行人たちが激怒し、複数でその車の運転手に襲いかかったことが大きく報じられたのは2016年8月のこと。
中国におけるこうした飼い犬の引きずり回し行為は、バイクばかりか車でも行われてきた。
2017年8月には浙江省海寧市で、車がすでに疲れ果てて立てなくなっているゴールデンレトリバーをロープで引きずっている様子が撮影され、微博(ウェイボー/weibo)に投稿されて炎上。
その後も同様のニュースが相次いで報じられ、「法で厳しく規制を」といった声が年々高まっている。
・合わせて読みたい→愛犬ラブラドールを思わず殺してしまった女 心の余裕を失わせたものとは…
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)