少年3人組が歩道橋から次々と投石 走行中の車16台にダメージ与える
事故が起きることを期待していたのなら、少年たちの心は病んでいるとしか思えない。
交通量の多い道路に架かる歩道橋から、車に向かって次々と投げつけられる石。軽いイタズラか危険で悪質な行為か、それが判断できない年齢ではないはずの少年たちが今、厳しい取り調べを受けている。
■9~12歳の3名による犯行
米国オハイオ州のペインズヴィルという町で今月3日、州道44号線に架かる歩道橋から3人組の少年が走行中の車に向かって次々と石を投げつけるという事件が起きた。
車両16台の運転手が被害にあったことを申し出ており、目撃情報などから2日後にこの町に暮らす9歳、10歳の少年2名の身柄を拘束。彼らの証言から続いて12歳の少年も捕まった。
■首謀者の少年は指示のみか
ペインズヴィル警察は3人それぞれに対し事情聴取を行なっているが、9歳の少年が投石の事実を認めたのに対し、10歳の少年はほかの2名の犯行を見ていただけで自分は投げていないと主張。しかし12歳の少年は、首謀者は10歳の少年だと説明しているという。
3名全員に対する起訴が現在検討されているが、責任の所在について3人の認識が分かれ、責任転嫁の意識も強いため、裁判となれば大きく揉めることが予想される。
■「快感だった」と語る犯人も
昨年2月には南アフリカ・ダーバンの裁判所で、サッカーボールほどの大きさの石を走行中の車に向かって落としていた男が殺人未遂容疑で裁かれ、懲役10年の実刑判決が下った。
同じ犯行を何度も繰り返していたその男は、「投石の危険性はわかっていたが、自分の体調が悪くて憂さ晴らしが必要だった。そのうち車を破壊することが快感に変わっていった」などと話したという。
■更生に何より必要なのは…
車への投石は、ぶつかった車両の運転手が動揺して突然ブレーキを踏んだりハンドルを切ったりすれば、二次的に大きな事故が起きる可能性がある。このたび逮捕された少年たちも、軽い気持ちのイタズラと危険行為の違いがわからない年齢ではない。
しかし、罪を犯す少年少女の多くが問題の多い家庭で育っていることもわかっている。この事件の先に少年たちが更生して正しい道に戻れるよう、周囲の大人たちによる真剣な導きが必要だろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)