HIV陽性の医療関係者 同じくHIV陽性の患者に腎臓を提供し命を救う
「数年前まで、HIV陽性者の臓器は死後に廃棄するか研究に使うだけだったのです」と進展を喜んだ男性。
長いあいだ「臓器提供をして人の命を救いたい」と願っていたものの、HIV陽性との診断が下ったために断念していた男性がいる。その男性がこのほど同じくHIV陽性の患者に臓器を提供し、心境を明かした。
■HIV陽性との診断を受けた男性
米バージニア州で暮らすある男性は、移植コーディネーターとして総合病院にて勤務中。
人助けに情熱を感じ「いつかは僕の臓器を提供することで誰かを救いたい」という気持ちが強かったというが、今から11年前にHIVに感染したとのこと。それゆえに「臓器提供は不可能になってしまった」と肩を落とし、とても残念に思っていたという。
■HIV陽性患者への臓器提供が可能に!
しかし数年前に「HIV陽性者間であれば、腎臓、そして肝臓の一部提供は可」とアメリカで承認されたことで、男性の夢は実現に向けて前進した。
それまではHIV陽性者が死去すると臓器は全て廃棄されるか研究材料にされていたというが、これを機に男性はドナーになると決意。
今年に入り腎臓を提供し終えたという男性は、「人の命を助けることが僕の仕事ですから」「こういう形で貢献できてとても嬉しいです」と喜びを語っている。