致死率97%の脳食いアメーバ 川で遊んだ10歳少女の命を奪う
鼻から侵入するという恐ろしい脳食いアメーバ。治療法も確立されていない。
■川や湖で泳いでいた少女
今月2日、テキサス州フォートワースの南に位置するブラゾス川、ホイットニー湖に出かけて泳ぎを楽しんでいたその少女。8日になり頭痛と発熱を訴えたが、最初は誰もがいわゆる風邪だと思ったという。
ところが少女は意識障害を起こしてフォートワースのクック小児医療センターに救急搬送され、そこで「脳食いアメーバ」に由来する原発性アメーバ性髄膜脳炎と診断された。
■発症3~5日目に殆どが死亡
米・疾病予防管理センター(CDC)はこの感染症について、以下のように説明している。
「病原体は温かい淡水池、川、湖に生息するネグレリア・フォーレリというアメーバ」
「通常は鼻から入り脳に達し、潜伏期間は約4日間」
「症状は頭痛、後頭部やうなじの硬直、意識障害、平衡感覚の喪失や幻覚など」
「致死率は97%。1962年から2018年までの発症者は145名、うち生存者は4名。特に発症3~5日目の死亡が多い」