実力派女性歌手がステージで事故死 ファイアー装置誤爆で腹部を直撃

燃焼系の装置はやはり危険。使い慣れていることより安全面での配慮を怠らないことが大切だ。

2019/09/07 14:30

ステージ
(solarseven/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

ステージでパフォーマンスの最中に深刻なアクシデントに見舞われ、アーティストがその場に倒れて動かなくなり、突然幕が下ろされる。観客として、これほどショッキングな光景もないだろう。


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■フェスティバルにゲスト出演

マドリードの北西に位置するスペインのラスベラナスという小さな町で、先週末に開催された大規模なフェスティバル。ところが、そのステージで歌手の命を奪う深刻な事故が起きたことが伝えられた。

約1,000人の観客に迎えられ、ステージで歌と踊りを披露していた人気グループの『スーパーハリウッド(Super Hollywood)』。ところが1日午前1時49分(現地時間)、ステージに強い閃光が走ったかと思うと女性メンバーの1名がその場に倒れ込み、まったく動かなくなった。

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■誤爆した装置が腹部に

その閃光は、舞台に迫力を添えるファイアーパフォーマンスの装置が誤爆したものだった。さらにロケットと化したその装置は、すさまじい勢いで歌手兼ダンサーのジョアナ・サインツ(Joana Sainz)さんの腹部に飛び込んだという。

ステージにはすぐに幕が下り、たまたま観客席にいた医師がステージに呼ばれ、救護スタッフとともに心肺蘇生法などを行なったが、ジョアナさんは搬送されたアビラの病院で死亡が確認された。

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 ■装置は扱い慣れていた

ジョアナさんは30歳。大変な美人で人気があり、グループの踊りの振り付けを担当するなどダンサーとしても実力派だった。グループはソーシャルメディアを通じて、全員が深い悲しみと喪失感と闘っていることを告げている。

彼らのコンサートプロモーターとして、パイロテクニクス(火工術)と呼ばれるその技術を担当していた『Prones 1SL』は、現地メディア『El Diario Montañés』の取材に対し、「その発火装置は15〜20秒間燃焼するように設計されています。彼らのステージでは5〜6年前から計2,000発以上が使用されてきました」などと、扱いには慣れていたことを説明。

事故の原因について現在も調査が行われている。


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■予期せぬアクシデント

ステージで起きる深刻なアクシデント。海外ではいくつもの事例が報じられてきた。たとえばカナダのトロントで2012年6月、英ロックバンド『レディオヘッド』のライブが始まる数時間前に照明装置が崩落。

ドラム・テクニシャンを含むスタッフ4名が死傷した。ステージの準備中に起きたものも含めれば、舞台装置絡みの事故は相当数起きていると考えられる。

こうしたことは公演の中止や中断につながるばかりか、観客をもひどく動揺させてしまう。ショーは「無事に終了」することが何より大切。扱い慣れていても、危険な装置においては常に細心の注意をとお願いしたい。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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