寝ていた自衛隊員をたき火の中へ… 加害者は隠蔽を図っていたことも判明
同じ組織に所属する隊員をたき火に投げ入れる悪質な犯罪が行われていた…
2019/09/06 19:20
■投げ込んだ隊員は依願退職
陸上自衛隊高知駐屯地(高知県香南市)は6日、バーベキュー中に寝ていた部下の隊員をたき火に投げ込みやけどをさせたとして、第50普通科連隊の30代の男性3等陸尉を停職4カ月、男性3等陸曹(26)を停職60日の懲戒処分とした。2人は7日付で依願退職予定。
また投げ込みを目撃しながら内部調査に虚偽の報告をしたとして男性3等陸曹(31)を戒告。当直中、やけどをした隊員が駐屯地に戻ったのに上司に報告しなかったとして、男性3等陸曹(29)を減給30分の1(1カ月)の処分とした。
■酔って寝ていた隊員を…
高知駐屯地広報によると、事件が起きたのが、2018年10月18日。この日非番だった隊員7人で午後7時からバーベキューを、隊員の自宅で行っていたという。
そして、バーベキューの場所とは別のところで、草を燃やしてたき火を行っていた。このたき火の中に、酔って寝ていた隊員を3等陸尉と3等陸曹が持ち上げ、投げ入れたとのこと。
投げ入れられた隊員は、全治2週間のやけどを負い、翌日病院に行った。やけどの程度は、II度だった。そして、その日が勤務日で、隊に残っていて戻ってくる隊員の様子をチェックする役目だった3等陸尉と、犯行に及んだ2名が口裏合わせをして上司に報告しなかった。
被害を受けた隊員は、「大事にしてほしくない」という希望だったという。しかし、現場を見ていた隊員が、のちに上司に報告し、事件が発覚した。