檻に近付くほうが悪い? サーカスのライオンに襲われ女性が大怪我
サーカスの動物は慢性的にイライラしているもの。むやみに近づくほうが危険だ。
ライオンの檻に女性が自ら近づいたことで起きてしまった事故。サーカス側を「無責任だ」と強く批判する女性に、一座も黙ってはいなかった。
■タバコを吸うためテントの外へ
このほどロシアのサーカス団『アリーナ・イグゥアール(Arena Yaguar)』で、4歳の娘とともに公演を観に来ていた25歳の母親が、曲芸のために一座が飼っているライオンに襲われ大怪我を負った。
タバコを吸うため娘をテントに残し、ひとり外に出て喫煙にふさわしい場所を探していたその女性。ふとライオンのいる檻を見つけて興味本位で近づき、そこでタバコを吸うことにした。これが悲劇の始まりだったという。
■ライオンが檻から腕を伸ばす
女性がタバコを吸い始めたところ、檻のライオンは両腕を大きく出していきなり彼女に襲い掛かった。その身体を強く掴み、檻に引きずり込もうとするライオン。スタッフがライオンに水をかけ、それを阻止したという。
鋭い爪で頭、まぶたから頬、脇腹などを引っ搔かれた女性は、大変な出血のなかで病院に救急搬送された。治療と縫合のため側頭部の毛髪は付け根からカットされ、ほんの少しずれたため失明は避けられたが、裂かれた頬はこの後に美容形成外科手術が必要な状況だ。
■そもそもの責任の所在
女性はその後、自らの名を「アリョーナ(Alyona)」とだけ示し、開催地ほかの情報はいっさい明らかにせず、痛々しい写真を添えてメディアに被害を暴露した。
サーカス一座のスタッフは「治療費の支払いは約束する」と言ったが、次のサーカス開催地に移動した途端に知らん顔をするようになったといい、今は狂暴なライオンより一座の責任者に怒りを感じるとしている。
だが、同サーカスの総責任者がこれについて反論を始めた。当時その女性は酒を飲んでおり、「獰猛な動物がいるため進入禁止」と示された区域に自ら入り込んでいたためだ。
■食い違う両者の言い分
自らフラフラとライオンの檻に近づいた女性を強く批判するサーカスの一座。また、複数のスタッフが連日彼女の病室を見舞ったのに「知らん顔」とはひどいと主張している。
さらに、「医療費は支払うから警察には黙っていて」という一座側の要求に同意しておきながら、彼女が「誠意なし」と早々に判断してメディアに暴露したことに対しても激怒している。
とはいえ、病院からの請求がある度に送金するのか、それともすべての医療行為が完了したらまとめて送金するのか、そのあたりの説明がおろそかだったことには非がありそうだ。
責任の所在から医療費の負担まで加害者と被害者が大きく揉めてしまった今、この件については警察の介入が検討されている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)