列車に乗っていた乗客のリュックから煙 モバイルバッテリーの危険性とは
西鉄車両内の乗客のリュックから煙があがった原因とは…
2019/09/05 20:30
■乗客のリュックから煙が…
福岡市消防局や西鉄などによると、午後7時39分に西鉄天神大牟田線の高宮から西鉄平尾間(福岡市)を走行中の普通電車(筑紫発天神行き、4両編成)内で、「車内で煙がただよっている」という119番通報があった。
電車は西鉄平尾駅で停車し、リュックを持った男性がホームに出て、車掌が消火器で消火。消防局によると、消防車両3台(うち救急車1台)が出動したが、現場に到着したときには、鎮火していたという。
ホームにいた30代女性が消火器の消火剤を吸って気分が悪いと訴え、福岡市内の病院に搬送された。
また、警察によると、リュックは60代の男性乗客のもので、中にはモバイルバッテリーのほかコードレスのイヤホンなどが入っていたという。列車は午前7時56分頃運転を再開し、消防は午前8時59分に現場撤収した。
■モバイルバッテリーの危険性
消費者庁は、モバイルバッテリーに関する注意喚起を行っている。モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレット等を充電できる予備の電源として、近年急速に普及。
軽量でありながら高電圧かつ大電力なため、 多くの消費者にとって身近なものになっているが、取扱いを誤ると発熱によってやけどを負うこともあり、場合によっては事故につながることもあるという。
同庁には、モバイルバッテリーに関する事故情報が平成25年6月から令和元年6月末までに162件寄せられており、中には、公共交通機関の中で事故が起こり、運行が遅延したり、火災が発生したりする事例もあった。