一人親家庭で16歳長男が父親を殺害 「部屋を掃除しろ」にカッとなる
部屋が汚く散らかっている状態。これは気になる人はとても気になるものだ。
高校生の男子が、自分の部屋を散らかしていて「片付けなさい」と親に注意されることはよくあるもの。親としても、まさかその一言で我が子に命を奪われると思ってはいないはずだ。
■部屋を掃除するよう命じられ…
米国アラバマ州マディソン郡のトニーという町で今月24日、16歳の長男が家庭にあった銃で43歳の父親と12歳の弟を撃つという事件が起きた。通報したのは近隣住民で、「何発もの銃声が鳴り響いた」という内容だった。
父親は搬送先の病院で死亡し、弟は意識不明の重体。逮捕された長男は「父親に部屋を掃除するよう命じられて口論になり、カッとなった」などと話している。
保釈保証金は20万ドル(日本円にして約2,130万円)と設定され身柄は拘置所に送られたが、16歳でも成人と同等の裁きを受けさせることが検討されているという。
■シングルファザーと息子2名
逮捕された長男について、親類や近隣住民はメディアの取材に「どこにでもいるごく普通の16歳の男の子」と表現しており、決して評判は悪くない。
だがシングルファザーが息子2名を育てていたその家庭では、父親が感じていた以上に息子たちは心のなかで母親不在の寂しさと闘っていた可能性がある。
さらに家事もしなければならない、弟の面倒もみなければならないなど、長男の心の中に漫然としたプレッシャーや不満がくすぶっていたことは否めない。頑張りの糸が突然切れ、凶行に出たものとみられている。
■祖父母の苦悩そして愛情
治療が続けられている12歳の孫の病室で、このたびの事件を深く嘆き悲しんでいるのは祖父母だ。現地メディアの取材にこのように語っている。
「今は幼い孫の意識が戻り、回復することをただ祈るのみです」
「どんな罪を犯しても孫はやはりかわいい。服役が始まったら私たちはそこに足を運び、あの子に『ひとりじゃないんだよ。私たちが付いているから』と言ってあげたい」
「亡くなった息子は人柄がよく、いつも息子たちを大切にし、そして誰からも愛されていました。悲しくて仕方ありません」
かわいがってきた孫が愛する息子を銃殺し、服役が予想され、もう一人の孫も危険な状態が続いている。祖父母は数日間にわたり、この事実を冷静に受け止めるよう努力してきたという。
■片づけが苦手な者は多い
部屋が散らかっていたことが発端となった今回の事件。しらべぇ編集部が全国20~60代の男女1,336名を対象に調査したところ、「片付けが苦手だ」と回答した人は全体の46.8%だった。
約半分が苦手とあれば、「散らかっていても構わない」と開き直ることもできそうだ。だが「散らかっている状態が苦手」という人がいるのも事実。殺人事件にはならなくとも、家庭内口論の原因になっていることは多いようだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,336名(有効回答数)