弁当屋にクレーマー現れて警察出動 「店主の対応」に注目集まる
どれだけ誠実な行動を心がけても発生するのが対人トラブル。相手に話が通じないケースも多々あるようだ。
日本語の中には、本来の意味と大きくかけ離れた用途で用いられる言葉も少なくない。モンスタークレーマーがよく振りかざす「お客様は神様だ」という言葉は、その代表格であろう。
■平和なお店に突如現れたのは…
弁当屋『キッチンDIVE』の東京・亀戸店を、モンスタークレーマーが訪れた。最終的に警察官が10名以上も出動する事態になったが、同店の店主は毅然とした態度を崩さなかったようだ。
本件に関するツイートでは「客かどうかはお客様が決めるのではなく、店側が決めるものです」「店側とお客様の関係は『信頼関係』です。お金を払ったからといってどんな態度をしていいわけではない」とコメントしている。
クレーマーがお店に来まして(最終的に警察が10人以上で対応)お客様が店主の私に対して客に向かってなんだその態度は‼️お前は何様だと‼️言ったので、返金しますよ、返金したらお客様は客じゃ無くなるでしょう?返金しますと言いました😊
お客様が自分が客か決めるのでは無く店側が客か決めるのです😊😊— キッチンDIVE 24時間営業中 (@divemamuru) August 26, 2019
■「お客様神話論」は幻想?
ネット上では同店の対応を受けて…
「店主さんがシッカリとした態度を見せて、従業員さんは本当に心強かったと思う」
「おっしゃる通り。クレーマーには毅然とした態度で臨むべき」
「お客はお金を払ってるけど、お店はそれに見合った商品を提供している。どっちが上とか関係なく、本来なら立場は対等ですよね」
といった称賛の声が多数上がっている。
■店主に話を聞くと…
内容が内容だけに、ツイッターで語られたのは事件の一部分だけのよう。しらべぇ編集部では、同店店主に話を聞くことができた。
「クレーマーは店に入った瞬間から怒鳴り始め、意味不明な発言を繰り返していました。私は現場にいなかったためスタッフからの電話で事態を知り、すぐにセキュリティ会社を呼ぶよう指示しています。
相手と電話口で会話をしましたが、『食べログで見た電話番号が通じない』『ツイッターにリプライを送ったが無視された』といったクレームを繰り返されました。しかし当店では食べログに電話番号を掲載しておらず、該当するようなリプライも存在しません」
■客側の意識
いわれのないクレームを受けてしまった『キッチンDIVE』。しらべぇでは全国20〜60代の男女1,365名を対象とし、「店員への態度」に関する調査を実施した。
調査の結果、「お客様は神様だから偉そうにしても良い」と回答したのは6.3%と判明している。1割にも満たないとはいえ、「お客様信仰」を掲げている客は一定数いるようだ。
お金は大切なものだが、お金を払う客側が絶対的に偉いわけではない。店を利用する際は店側に敬意を払い、お互いに信頼関係が築けるような買い物を心がけるべきだろう。
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(文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)
対象:全国20代~60代の男女1365名(有効回答数)