「君のSNSに自由にログインしたい」 執着男が拒否した彼女を激しく暴行
傲慢で自己中心的な男。彼はいつしか恋人のストーカーに転じてしまった。
10代から交際を始め、寝ても覚めても彼女のことばかり考える熱愛の時期を経て、いつしか彼女に対する独占欲を異様に強めていった男。彼は彼女のすべてを把握し、思い通りにコントロールしなければ気が済まなくなってしまった。
■独占欲を抑えられなくなった男
とんだ執着男が起こした事件の話題が、英国バークシャー州のニューベリーという町から伝えられた。
大好きな女の子とデートすることが叶い、交際が深まるにつれ、純愛の時期にはあった遠慮、良識やバランス感覚を徐々に失っていった20歳の男。少し前、彼は自分の胸の内にひたすら募っていた彼女に対する強い独占欲をはっきりと言葉にした。
「君が誰と一緒にどこにいるのか、何を考えているのか常に把握したい。だから君のSNSのアカウントに僕も自由に入れるよう、ログイン・パスワードを教えて」と頼み込んだという。
■暴力でパスワードを聞き出す
ほかの異性には目もくれず、長いこと真に愛し合っていたというそのカップル。女性は誰に対しても「彼はとても頭が良いし、性格も良い」と自慢し、褒めちぎっていた。
しかし、SNSのログイン画面を常時監視されるなど良い気はしない。彼女は男にパスワードを教えようとはしなかった。すると彼は逆上。拷問と称し、命に関わらない程度の力で彼女の身体中をハンマーで叩き続け、蹴りつけ、脅しながら無理やりフェイスブックのパスワードを聞き出した。
その後、男は彼女を職場にまで追いかけるようになり、怒鳴りつけた際に通報されて逮捕・起訴となった。
■「法律があなたを許さない」と判事
このほどその事件につき裁判が開かれた。法廷で泣くなど、どこか女々しい雰囲気のある被告人に対し、判事は厳しい口調でこう述べている。
「彼女はとても優しく、あなたにまだ愛情があるようです。ここまでの55日間を拘置所で過ごしたあなたについて、『もう罰として十分』と言ってくれています」
「しかし法はまた別。私たちは、あなたが彼女に対して行った危険な行為を冷静に裁く立場にあります」
「彼女はとてもか弱い。あなたは本当に自分のしたことを後悔し、反省しているでしょうか。怒ると手が付けられなくなってしまうあなたは、アンガーマネージメントについて指導を受ける必要があります。」
こうして、16ヶ月の禁錮刑と5年間決して彼女に近づいてはならないとする接近禁止命令が言い渡されると、男の身柄は刑務所へと送られた。
■日本のストーカー被害者
恋人のはずが、精神的にはすっかりストーカーと化していたその男。しらべぇ編集部が全国の20~60代の男女1,376名を対象に「ストーカー被害」について調査したところ、全体の約1割が「経験あり」と回答していた。交際中であっても、男性が女性を持ち物や従属物のように扱い、「コントロールしたい」と感じるようであれば、それはストーカー化している証拠。女性にとっては、彼氏が傲慢で自己中心的な性格だと感じ始めたら、それが黄色信号かもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,376名(有効回答数)