空港で親が目を離したすきに2歳児が… 思わぬモノに乗り込み骨折
幼い子のアクシデントは、ほとんどが大人の目を盗んだ一瞬の隙に起きている
いよいよ全国的に夏の行楽シーズンがピーク期に入った。大人たちが気をつけるべきは、とにかく幼い子供たちから目を離さないこと。旅行においては、時にこんなことも起きてしまうからだ。
■2歳の男の子は好奇心に勝てず
米国ジョージア州アトランタにあるハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港で、スピリット航空(米LCC)のフライトについて母親がセルフチェックインを行なっていた中、2歳の男児がこっそりと危険なモノに乗り込み、負傷するという事故が発生した。
男児が強い好奇心とともに乗り込んでしまったのは、機内預け入れのスーツケースなどが運ばれていくベルトコンベア。
誰かのスーツケースに重なるようにして乗っている息子に母親が気づいて追いかけたが、男児は吸い込まれるかのように奥に消えてしまったという。
■X線検査装置も通過
複数のスーツケースにはさまれながら、男児は流れに沿って米運輸保安局(TSA)の職員が監視するX線によるインライン検査装置へ。
そこで「人間の形をした生き物」が映っていることに気づき、男性職員があわてて男児を抱き上げた。ベルトコンベアに乗り込んでから約5分間が経過していたという。
男児が乗り込んだ当時、そのベルトコンベアの付近にスタッフは配備されておらず、このようなアクシデントが二度と起きないよう、スピリット航空、TSA、空港管理当局が一丸となって対策を進めていく方針だ。
■危険すぎたベルトコンベアの奥
男児は重くて大きなスーツケース類にはさまれ、あちこち打撲を負ったほか手の骨を折っていた。だが「その程度で済んだのは幸運」との声も聞かれる。
ベルトコンベアの最終出口は、各便に搭載するコンテナへの仕分け作業場だが、流れのなかには90度のカーブや落差も多々あり、危険な個所で転落する可能性もあったためだ。
このたびの件について、当時わが子から完全に目を離していたことを認めている母親。複数のパスポートを元に、それぞれの搭乗券や預け入れ荷物のタグをプリントアウトするなど、セルフチェックインの作業に真剣になっていたそうだ。
■幼い子の常時監視は難しい
一瞬たりとて幼い子から決して目を離してはならないと親は誰もが理解している。だがしらべぇ編集部が全国10〜60代の子供がいる男女687名に調査したところ、全体の52.7%が「子供から目を離さないというのは無理な話だと思う」と回答。
古今東西を問わず、このたびのようなアクシデントが起きるたびに、「現実は難しい」と痛感してしまうのだろう。幼い子供とたくさんの楽しい思い出を作りたいと、大人も張り切ってしまう夏休み。だからこそ怪我などせず無事に帰宅し、心から「楽しかったね!」と皆で笑い合える旅にしてほしい。
・合わせて読みたい→母の虐待で男児死亡 壮絶な経緯を知る父は「息子はやっと楽になれた…」
(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)浅野 ナオミ
対象:全国10代~60代の子供がいる男女687名(有効回答数)