「家に帰さないで!」 懇願むなしく親元に戻された4歳児が死亡
両親との暮らしを嫌がり恐れていた4歳の男の子が、当局の判断に振り回され親に引き渡された挙句、短い人生を終えてしまった。
4歳の息子を放置しがちで、里親や祖母に世話を任せていた親がいる。そんな親が息子を連れ戻し新生活を始めたが、その子がなんとも不可解な死を遂げた。
■親の怠慢と息子の苦境
米カリフォルニア州で暮らしていた4歳の少年は、責任感に欠ける親元では健やかな成長が困難との判断から、赤ちゃんの頃に里親に預けられた。
その後「私に任せてほしい」という曾祖母が少年を引き取ったというが、裁判所は半年後に少年を実の親元に戻したという。しかしその後も両親は変わらず、少年は栄養失調とネグレクトを理由に再び両親から引き離され、里親の元に。
その一方で当局が曾祖母に接触し「もう一度保護者になりませんか」と打診したことで、少年はようやく曾祖母との落ち着いた暮らしを始めることができた。
■「お願い、ぼくをおウチに帰さないで」
その後も実の親とは会っていた少年だが、曾祖母に対し「お願い、ぼくをあの人たちに引き渡さないで」と懇願するようになったとのこと。
にもかかわらず当局は再び「実の親元に帰すのが妥当」との判断を下し、少年は昨年11月に親の家に帰ったという。
その後に少年は背中にできたアザを理由に通院したほか、当局には親による虐待を疑う通報が13回もあったという。全てを再度検討した当局は「この子は里子に出すべき」との結論に至ったというが、少年はそのまま両親の家で暮らしていた。