「自分の身に何があっても言葉で伝えられない」 自閉症児に起きた惨劇に母親激怒
福祉や教育の世界で時々問題になっている子供への虐待や体罰。またこんな事件が…
脳発達のプロセスに何らかの問題が生じたことにより、意思疎通や対人関係に影響を及ぼすと考えられている自閉症。
自閉症を持つ子供たちが、イジメや指導員による体罰や虐待の被害を受ける確率は、健常児のじつに数倍にもなるといわれている。またしても悲しい事件が伝えられた。
■ 少女の髪をつかんで引っ張り、突き飛ばす
事件は、14日、米国カリフォルニア州ランカスターの公園で起きた。特別な療育が必要な子供を預かるデイケアの54歳の指導員の女が、幼い少女にベンチで虐待行為を繰り返していたのだ。
髪をつかまれ、頭を強く引っ張られ、突き飛ばすなど執拗な虐待を受けていたのは9歳の女の子。重い自閉症があり、「やめて」「痛い」といった言葉で女に抵抗する様子はなかった。
■「どうしてこんなむごいことを」と涙の母親
警察に証拠映像を見せられた母親は、『abc7 Eyewitness News』の取材に応じ、涙を流しながらこう話している。
「この子はただ座っているだけ。何をされても、怒ることも反撃することもできません」
「娘は自閉症のため、自分の身に何があっても私に言葉でそれを伝えることができないのです」
「こんな弱い幼い子供に対し、なぜそれほどまでにむごいことを…」
「どうせ親にバレっこない」といった気持ちで虐待行為を続けていたとしたら、その女は福祉従事者を装った鬼畜であろう。