「3K」とも評される介護職 ブラックすぎる有料老人ホームの実態とは
高齢化社会において、なくてはならない仕事である介護職。しかし、その仕事のキツさは広く知られている。ブラックな有料老人ホームに勤務していた人の体験談だ。
高齢化する日本において、介護現場の担い手はその重要性を増している。しかし、その仕事は重労働で「3K(キツい・汚い・危険)」とも言われ、精神的にも負担が大きいとされる。
残業の証拠を自動で残せるスマホアプリ「残業証拠レコーダー」を提供する日本リーガルネットワークに寄せられた、介護にまつわるブラック企業エピソードを紹介しよう。
■友達の親の会社に転職
みーぽさんは、知り合いが経営する有料老人ホームに勤務していた。
「私が以前勤めていた有料老人ホームでは、介護職員の半分以上が自分の親より年上の人たちで、中には私の4周り上、当時73歳の方とも一緒に働いていました。
その老人ホームで働き出したきっかけも、社長の娘が私の友達で、私がちょうど仕事を転職しようとしていた時、『やりたいことが見つかるまで、うちでお手伝いしてくれない?』と軽い誘いに賛成してしまったからです。
入社してから、『まだ職員は何人もいるな』と思っていましたが、私が働き出してまだ1ヶ月も経たない間にどんどん職員が辞めて行くし、偉い主任の方まで連絡つかなくなるし、『この会社大丈夫なのかな?』と頭をよぎりました。
でも、『友達の親がやってる所だし大丈夫だろう』と気持ちを切り替えて働いていました」
■いきなり夜勤シフトを組まれる
若手職員が少なかったためか、契約にない仕事を押し付けられることが増えていった。
「20代、30代の職員が私も含め、4人しかおらず、年配の職員はすぐ『若い子がやりなさい』『若いんだから大丈夫でしょ』など、若いからとどんどん仕事を押し付けてきました。
日勤だけのシフト契約なのに、いきなり夜勤のシフト組まれたり、最終的には朝7時から夜19時までの通しというシフトが週に5日間連続であったり(休憩は1時間だけ)、休みは1ヶ月に6回しかありません。
日々体力勝負の現場で、全然疲れが取れないまま過ごしている感じが何年も続きました。そのため、私の身体はストレスでいっぱいになり、倒れてしまい入院することになってしまいました。入院費はもちろん会社からは出ませんし、働かない間の給料は出ません」