和地つかさ主演の『まいっちんぐマチコ先生』舞台 原作者・えびはら武司氏が語る

『まいっちんぐマチコ先生』作者のえびはら武司氏が、舞台を前に性表現規制問題を語る。

■PTAから抗議も

えびはら武司

———当時は、アニメ化されるとPTAから抗議がありましたね。

「そうそう、私も観てましたけど、『アニメだとちょっとキツいなあ』と思ったのが正直なところです。アニメの絵は動きますよね。乳房が揺れたり、スカートがめくれてパンツが見えるところまで描写されてしまう。ちょっと刺激が強いかな。


でも、製作する側としては少しでも人気をとりたいから、刺激的なシーンを入れるんだろうなと思っていたのも事実。僕が原作者なのに割と第三者の視点で観ていましたね


あと、ゴールデンタイムでしたからね。観たくない人もテレビをつけたら目に入ってきてしまう。そういうところがショックだったんだと思います。


今の言葉でいえばゾーニング。『深夜ならエッチな枠があってもいいけど、お子さんが起きている時間は性的な表現はやめましょう』っていう概念がまだなかったですよね。だから、抗議が来たのは分かるんですよ」


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■性表現規制は「やり過ぎ」

———最近はちょっとエッチなのもコンプライアンスなどで表現しにくいです。こういう現状についてはどうお考えですか?

「やり過ぎだと思いますよ。がんじがらめになってしまっている。でも、僕には小さい子供がいるんで、父親としては『それも必要かな』って思うんですよね。小さい子にあまり見せたくないなと思う。


表現者としてはたいへん憂うべき状況だと思う一方で、父親としては仕方ないかなと思い…僕の中で葛藤があるんです」


———昭和に比べて性表現の規制が行き過ぎている現状に関しては?

「ネットが普及したおかげで、ノイジーマイノリティーっていうんですか、少ないのに声高に抗議をする連中がいて、メディアもそれを過剰なまでに気にするようになってしまった。


深夜放送でも、少しでもエッチな表現は駄目でしょう。ちょっと行き過ぎているよね。もう過剰反応。でも、その風潮は簡単には変えられないし、それに対応していくしかないのが、哀しい現状だよね」

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■舞台では「原点の漫画に帰る」