枝野幸男・立憲民主党代表と女性専用車両をめぐり激突したゲイレポーター 再度の対決を示唆

女性専用車両の問題について、酒井佑人氏が立憲民主党の枝野代表に質問。

2018/10/27 10:30

■「対案」についても質問

枝野幸男
(左が酒井氏)

この回答に満足しなかった酒井氏はさらに追及。

酒井:それでしたら、例えばゲイの方の対案であったりとか、あとは男性専用車両をつくるという議論であったりとか、あとは(痴漢に遭ったときに)鳴らせるキーホルダーみたいな機械をつくる、カメラを設置したりとか。そういう対案はないのでしょうか。


枝野:本来は、いわゆる痴漢行為等を行う男性がいなければ話が早いわけですけども、残念ながらそれが根絶されるどころか、多くの皆さんがそのことによって非常に嫌な思いをたくさんされているという現実があります。


もちろんさまざまな立場の方が満員電車を利用せざるを得ない。例えば、妊婦の方が満員電車の中でぎゅうぎゅう詰めになっているとか、あるいは体調の悪い男性など女性以外の方でも満員電車ではない車両のほうがよいというようなことについて、すべてにきちっと対応できたほうが望ましいとは思います。


そう思いますけれども、現実的にはすべてに同時に対応することはできません。現に圧倒的に(痴漢)被害(に遭う女性)の数が多いのです。


女性専用車両という任意の扱いの中でも、それを尊重するということをみんながやれば、少なくともかなり多くの人が救われるという現実があるわけです。


まずそのことについて認めた上で、それ以外の方についてどういうふうに対応していくのかということを考えるべきだと思います。


関連記事:矢口真里、インスタで怒りのコメント 「いい加減にして」「しつこ過ぎます」

■女性専用車両は「逆差別」か

それでも納得のいかない酒井氏は、会見最後の質問でさらに枝野氏を追究したため、会見は紛糾した。やりとりは以下の通り。

酒井:先ほどの話なんですけれども、「女性専用車両は男性差別である」とか「LGBTへの差別である」という認識はございますでしょうか。


枝野:女性専用車両が男性に対する逆差別(だとの意見もあります)。それは差別というか、「平等」ということの本質をわきまえていない議論であると思っています。


社会の中で、男性と女性、ジェンダーの問題に限らず、すべての人が与えられているさまざまな環境は、そもそもイコールではない。その中で、それをできるだけ補って、みんながそれぞれの持ち味を発揮して、安心して暮らせるようにするというのが本来の平等です。


もちろん男性等で痴漢等の被害に遭っている方も、ケースは少ないかもしれないけどいらっしゃるかもしれません。しかしながら圧倒的に(多数の)女性が痴漢という被害の中で苦しみ、困っています。


その状況を前提に平等を実現するためには、望ましいことかどうかは別としても、これは現状ではやむを得ない。ということで、決して男性差別には当たらないという風に思います。


関連記事:『ZIP!』いい女はミニバッグ特集が物議醸す 「理解できない」「やってて惨め」

■「LGBTを無視」ゲイレポーターが枝野発言を猛批判

酒井氏は半年前の出来事を振り返る。

「これまでコメントを控えてきたのは、理論武装して、再度、枝野さんと論戦するためです。『枝野幸男氏の回答は正論である』と認識していた方が多いが、まだLGBTへの認識が世の中に浸透していない結果だと思いました。


性別は外見だけでは分からない。女性専用車両に乗ったトランスジェンダーやトランスヴェスタイト(異装者)のゲイが、女性の乗客から『降車するように』と心ない言葉を浴びせられたというケースを僕は何人からも聞いています。


蔑まれてきたLGBTという観点から言えば、人権を考慮されずに苦しみを抱えた人々が排除されていることを思うと、枝野さんの回答には悲しみを覚えざるを得ません。


臨時国会が始まったので、枝野さんや立憲民主党の福山哲郎幹事長の定例会見でまた、この問題を取り上げるつもりです。この半年で、私はかなり世界の例やフェミニズムを研究して理論武装してきました。


10代・20代男性の痴漢被害率の統計データも手にし、少なからざる男子が痴漢被害に遭っていることが分かりました。それは、30代過ぎの女性よりも被害に遭う確率が多いというデータもある。事実を元に質問しますので、ぜひ期待してください」


ゲイレポ—ター酒井佑人氏と枝野代表の再激突なるか。枝野代表の月一の定例会見は今月末に国会内で予定されている。

・合わせて読みたい→妊娠中の妻を置いて男2女2でディズニーランドに行く夫 キレる妻に「まさかの主張」

(取材・文/France10・及川健二

【Amazonセール情報】ココからチェック!