西武ファンが激怒した審判の微妙なジャッジ 今でも納得できない「おかしい判定」3選
機械化で減りつつあるといわれる誤審。この判定、おかしくないか? と思ったことがある人は多いようで…
21日に行われた「クライマックスシリーズ・西武ライオンズ対福岡ソフトバンクホークス戦」で、二塁盗塁の「アウトセーフ」の判定を巡り一悶着が起きた。
二塁塁審はアウトを宣告したが、西武がビデオ検証を要求。場内に流れたVTRでは限りなくセーフに見えたが、審判団が判定通りアウトとしたため、ライオンズファンが激怒したのだ。
実際のところスライディングの際に土が舞っており、静止画像ではアウトのようにも見える。しかし、微妙な判定だっただけに憤る人も多かった。
■判定に疑問を感じる人は多い
プロ野球のようなVTRを使ったジャッジの検証は、サッカー・ラグビーなど多くのスポーツが採用。その背景には、これまで人間の肉眼に頼ったことによる「誤審」がある。
しらべぇ編集部が全国の20代~60代の男女1,363名を対象にした調査で、長年スポーツを観戦していると思われる60代の8割が「判定がおかしいと感じたことがある」と回答。
スポーツにおいて「誤審」は切っても切れないもの。文明の利器で防ごうと考えるのは、当然のことだろう。
■代表的な「おかしい判定」といえば…
スポーツ界を揺るがした「おかしい判定」にはどのようなものがあるのか。複数のスポーツファンに聞いてみた。
①1978年日本シリーズ第7戦 ヤクルトスワローズ対阪急ブレーブス
「ヤクルト・大杉勝男選手が6回裏にホームランを放つも、阪急・上田利治監督が『ファールではないか』と猛抗議。審判に猛然と詰め寄り、放棄試合も辞さない構えで1時間19分抗議。
結局判定は覆らず、試合再開。阪急は長期試合が止まったことで先発の足立光宏投手がリズムを崩し、負けています。1時間19分という時間は、現在もプロ野球最長の抗議時間。阪急ファンの私は、あれは今でも絶対ファールだと確信しています」(50代・男性)
②シドニーオリンピック柔道決勝 篠原信一対ダビド・ドゥイエ
「今でこそお笑いまがいのタレントになっている篠原選手ですが、当時は日本柔道重量級のエースで、金メダル確実といわれていました。
シドニーオリンピック決勝で、ドゥイエ選手が仕掛けた内股に対し、返し技で『内股すかし』。きれいに決まり一本と思いきや、なぜかドゥイエ選手に有効が。
結局ポイントで及ばず篠原選手の負け。なぜあれがドゥイエ選手の有効なのか、今でも理解できない。そして今の篠原選手も…」(40代・男性)
■ボクシングでも…
③ WBA世界ライトフライ級タイトル王座決定戦 ファン・ランダエタ対亀田興毅
「当時テレビ局の猛プッシュを受け世界戦に出場した亀田興毅選手が、ランダエダ選手と対戦。1回に亀田選手がダウンを喫したうえ、手数も少なく、ほぼやられっぱなしで試合終了。
誰もがランダエダの勝利と思った瞬間、亀田勝ちのアナウンス。みんなが『ぽかーん』としてしまいました」(30代・男性)
「おかしい」と感じた判定は、時を経てもやはり納得のいかない感情が残る。選手が精一杯プレーした結果を誤審で台無しにしないような対策が求められるだろう。
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(文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
対象:全国20代~60代の男女1,363名 (有効回答数)