「古文の授業」は将来に役立つのか? 大人の6割が必要性を感じていることが判明
学生時代に「古文」を勉強していた意義を感じられるか調査した結果
2018/10/23 08:30
「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」…学生時代、古文の授業で平家物語の冒頭を暗記したことがある人もいるだろう。突如、授業に現れた古文に対して、将来役に立つのか疑問を持ちながらも勉強していた人も少なくないはず。
一方で、「学生時代に学んでいてよかった」と感じる場面があった人も、一定数存在するのではないだろうか。
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■約6割が古文の必要性を感じている
しらべぇ編集部が、全国20〜60代男女1,500名を対象に調査したところ、「学生時代に古文を勉強していた意義を未だに感じられない」と答えた人は、38.4%と少数派。
一方で、6割の人は社会に出てから古文の必要性を感じた場面が、「ある」ということになる。
■歳を重ねるほどに必要な場面が増える
そこで、必要性を感じたことが「ある」と回答した割合を年代別にみると、最も高いのが60代で70.3%。最も低い20代でも55.3%と半数以上が古文を学ぶことに意義を感じているようだ。
年代が上がるにつれて割合が増えていることから、年を重ねるごとに、古文の必要性を感じる場面が多くなっていることが伺える。
社会人経験を積めば積むほど、壁にぶち当たることが増えていく。そんな時、先人たちが書物に残した知識や考え方を学び、独自の解釈を加えていくことで、難局を乗り越えてきたのかもしれない。
■先人の知恵は今に通じてる
ネット上では、「古典を学ぶ意義がわからない」という学生に対してこんな声が寄せられていた。
「昔、理科系を目指すため古典は必要ないと思っていたが、専門分野を奥深く理解、研究するためには古典の原典を読むことがしばしばあります。 たとえば、過去の天文現象の研究に、日本書紀や平安時代の日記類が重要文献になっています。
教科書の古典は、これらの文献を読みこなすための、トレーニングになっているのです。古典の中に知識の大海が広がっており、この大海原を漕ぎ出すための小さな手法として、古典を学ぶ意識をもたれては?」
古文は、一千年以上にわたって人々が読み伝えてきた書物。過去があるから今があり、先人たちが残した書物を読むことで、新たな創造が生まれてくる可能性も。
歳を重ねる度に、その必要性を感じる場面が増える古文。学生時代はテストに追われていることもあり、その意義を感じることは難しいかもしれないが、古典には様々な知識が詰まっている。
将来、後悔しないためにも学生の内に、しっかりと古文の勉強をすることが大切だろう。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代 男女ユーザー計1500名