大分県の住民男性が「村八分」で市を提訴 浮かび上がる地方の闇に「やり過ぎ」の声も
大分県に住む男性が、「村八分」を受けて人権侵害されたとして市などを相手に提訴。
大分県宇佐市に住む男性が、自治会からいわゆる「村八分」の扱いをされ、精神的苦痛を受けているとして、市などを相手取り、2日、損害賠償を求めて提訴。
ネットでは男性が受けたこの扱いについて、議論を呼んでいる。
■市報や行事の連絡が届かない
男性は2009年に関西から宇佐市の集落にUターンし、地区の行事などに参加していたという。しかし、集落の会合は13年4月、男性が住民票を移していないのを理由に、集落の構成員に認めないことを決議。
その後男性は、住民票を移したが「集落全員の賛同が得られない」と拒否され、市報や行事の連絡などが一切届かない村八分状態が続いているという。
男性は、「村八分」の扱いをすることは人権侵害にあたり、精神的苦痛を受けているとして、宇佐市と自治会の歴代区長3人を相手取り、330万円の損害賠償を求めて提訴したとのこと。
■「やり過ぎ」と非難の声相次ぐ
この男性が受けた扱いについてネットでは、「やり過ぎ」「たちが悪い」と非難の声が多くあがった。
・この男性の主張が事実なら、ちょっとやり過ぎかなと思う。住民票を提出してないってことも関係してるのかもしれないけど、一人を排除するようなことはあってはならない
・自分達が「ここの決り」という考えなんでしょうね。ある意味ヤクザよりたちが悪い
・「村八分」とか昭和初期かと思う。恥ずかしいから止めてほしい
・先祖代々住んでるような世帯がたくさんある地域は、排他的思考が強いということも聞いたことがあります
こうした声のなか一方で、「逆に、訴えた側がよほどの人物だったのでは」「一方的な言い分だけでは、判断つきかねる」と冷静なコメントも見られた。
■「全てインターネットに切り替えて」
またこの報道を受け、「インターネットに切り替えて」といったような、自治会や町内会の存在意義を問うコメントも多々みられた。
・自分は自治会に入っていないから、よくわからないけど、なくても不自由なことはないな
・自治会とか時代遅れになりつつある、回覧板とか市報も全てインターネットとかに切り替えてほしいな。街の草刈り、掃除などの奉仕作業も、見直して欲しいよ
・そもそも、市がやるべき仕事を自治会に丸投げして、仕事をしないのは大問題!
・住民たちの私物化してる自治会(町内会)に加入するメリットがないだろう。市報なんてネットや役所で見れるし、行事だって下らないでしょ
現在、訴えた側の男性についての詳細のみが報じられているため、自治会側の言い分は分からない状況だ。また、日頃都会に住んでいる人には聞き慣れない言葉だろう、ネットには「本当にあったんだ」などのコメントも見られた。
両者の言い分が出揃い、真相が究明される日を待ちたい。
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(文/しらべぇ編集部・東水 壮太)